利き目が右目のゴルフスィング~陥りやすい傾向と対策~
ゴルフがうまくならない。なぜだ。
ミスショットばかり。
レッスンプロに教わって一時的にナイスショットが出ても、いつの間にか自己流のスィングにもどってしまう。
「そりゃあ、素人なんだから仕方がないよ。練習はほとんどしないし、ゴルフを始めたのは中年になってからだ。素質だって大したことないしね」
なんて、冷めたことを言っても本音は、
「うまくなりたいよ~~どうしたらいいんだあ」
となって、結局、テクニック本を読みまくるのではありませんか。
でも、本を読んでも、ぴんとこない。
議論だけが、うまくなるだけだったりして。レッスンプロに、持論を開陳して、恥をかいたりして・・・・・。
そんなあなたは、『利き目が右目』ではありませんか。
右目が利き目か、テストしてみましょう。
①両目を開けたまま、左右の手の人差指を立ててください。
二本の人差指を30センチほど前後に離して、一本に見えるように重ねてみてください。
②次に右目を開けたまま、左目を閉じます。
二本の人差指は重なったままではありませんか。
③その次に右目を閉じて、左目を開けてください。
左目だけで固定した人差指を見たとき、人差指が二本に分かれて離れて見えませんか。
上記の現象があれば、『利き目は右目』でしょう。
もちろん、生活の中では何の支障もないです。生まれたときから、同じ視界で過ごしてきたのですから。
でも、実は両目の中心で対象を捉えているようで、右目中心で日々見てきたわけです。
こう考えると、左方向に打つゴルフとは、いわば非日常です。
『利き目は右目』だと、目標に対して遠い側の目で見ているわけです。スィングがやりにくい面がでてきても、おかしくはありません。
たとえば、オーバースィング。スィングのフィニッシュがとれない。アウトサイドインで、スライスする。逆に右にプッシュしてしまう。右手の皮がはがれてくる。ダフリをする。
原因は様々でしょう。
あれこれ考えても、見落としやすいのが『利き目が右目』の問題ではないでしょうか。
そこで、私なりに、下手なスィングと右目の関係を、分析してみました。同じような症状の方がいらっしゃるのなら、参考にしていただけたら幸いです。
症状と対策① 足の位置を決めるときに開き気味になる。
ボールの先1メートルに仮の目印を設定して、足の位置を決めに行くと、開き気味になっているようです。右目で仮の目標を見ているために、つい体を仮の目標に向けるように足を開いてしまうみたいです。
対策 → ボールの後ろ側1メートルに仮の目印を設定して、このラインに合わせて立ち位置を決めると、やりやすいです。
これなら、ラインに沿って、まっすぐテークバックできるイメージをもちやすいと思います。
症状と対策② 目標確認の際に肩が開き気味になる。
アドレスしてから目標を見ると、たいして高くもない鼻が邪魔になるんですね。事実上、後ろの右目で、鼻越しにはるか先のターゲットを見るのですから、目標が見づらいわけです。つい上体を開いて、目標を見ようとしてしまいます。
対策 → 両肩を固定して、首をねじって見るのは苦しいですね。眼鏡をしていると、さらに見にくいです。そこで、どうせ肩は開くものとして、目標から目を戻すときに、意識的に右肩を引きましょう。
元の位置に戻す感覚です。
症状と対策③ ボール目線固定のテークバックで左肩の回転が浅くなる。
しっかりボールを見ようとして、テークバックします。実は右目目線で強く見ようとしているわけです。右目の側が壁になり、左肩が回りにくくなります。
対策 → テークバックの際に顔が少し右に向ける。これで首の後ろ側が回転軸になります。左目線同様の動きになります。
スムーズに肩が顎の下に入りますよ。
そういえば、ジャックニクラウスは、まず先に顎を右に向けますね。
症状と対策④ ダウンスィングで右肩が突っ込む。
ダウンスィングで、しっかりボールを見ようとするあまり、右目をボールに近づける、結果として顔をボールの飛ぶ先に向けるような動きが発生して、連動して右肩の突っ込みを引き出すようです。
右肩が突っ込むと、右体重のままに、腰が引けたフォロースィングになったりしますね。
対策 → ダウンスィングのプロの目線は、左目線のような顔の位置で、微動だもしません。これは『右目が利き目』でも、猛練習で作ったものでしょう。左側の壁を意識するとも、言うかもしれませんね。
私としては、ダウンスィングとは、左肩を顎から離して視界から消えること。結果として、ボール目線を残したまま、左肩が地面に水平に回転し、ボールが消えた直後に右肩に顎を押されて顔を上げていく。
理想ですが、これがスィングの肝かなと思います。
『利き目が右目』のメリット
実は『利き目が右目』というのは、デメリットばかりではないと思います。それは、深いフィニッシュです。
振り切った時に、右肩がしっかり前に回って、右肩越しに飛んでいくボールを見ることができたとき、方向性も飛距離も出たナイスショットになりますよね。
まさに『右目』でボールを追いかけた結果、体が深く回るのではないでしょうか。
ミスショットに対しては、本当は専門家の様々な分析とテクニックがあるわけです。自分のような素人が、ゴルフ理論を云々するのはどうかと思うのですが、でも、プレーの現場では「一人で考える」のがゴルフです。ミスショットが出たら、原因をすぐに改善して、ラウンドをしたいものですね。
自分なりの原理原則をもって、あの野球場よりはるかに大きいゴルフコースに対峙したいものです。
自分に合ったスィングづくりの参考にしていただけれたら、幸いです。