アドラー心理学ってなに??
こんにちは!心理カウンセラーのhitoeです✨
今回は「嫌われる勇気」「幸せな劣等感」でお馴染み、
アドラー心理学についてお話していこうと思います!
1.アドラー心理学の基本情報
「アドラー心理学」とは、ウィーン郊外に生まれ、オーストリアで著名になり、晩年はアメリカを中心に活躍したアルフレッド・アドラーが築き上げた心理学のことです。
欧米では、「個人心理学」と呼ばれていますが、日本では「個人」と言うと「社会」と対比した個人のための心理学のニュアンスが強いので、「アドラー心理学」と呼ばれています。
アドラー心理学の基本的な考え方(理論)は以下のとおりです。
①人間の行動には目的がある(目的論)
②人間を分割できない全体の立場から捉えなければならない(全体論)
③人間は、自分流の主観的な意味づけを通して物事を把握する(認知論)
④人間のあらゆる行動は 、対人関係である(対人関係論)
⑤人間は、自分の行動を自分で決められる(自己決定性)
⑥人間の生き方には、その人特有のスタイルがある(ライフ・スタイル)
従来のフロイトなどが提唱した心理学は、人間の行動の原因を探り、人間を要素に分けて考え、環境の影響を免れることができない存在としてみなしていますが、
アドラーは、伝統的な科学思想を離れて、人間にこそふさわしい理論構築をした最初の心理学者です。
2.アドラー心理学における「人生の嘘」
たとえば、「結婚は二人だけの問題じゃない。両家の両親に祝福されないと」という女性がいたとします。
アドラーはこのような姿勢を否定します。
なぜなら、これは自分の人生の選択を他人のせいにする姿勢だからです。
この女性は、結婚生活が失敗したら親のせいにするでしょう。
つまり、はじめから責任転嫁するつもりなのです。
アドラーはこれを「人生の嘘」と厳しく批判しています。
もしあなたが「人生は複雑で大変だ」と考えているなら、この「人生の嘘」に陥っている可能性があります。
あなたは自分の人生を、自分の責任だけで選択しなければいけません。
そうすればすべてがシンプルになります。
そうできず人生を複雑にしているのは、ほかならぬ自身なのだ、と認識することが大切です。
3.トラウマは存在しない!?
そうはいっても、私には過去にこんなトラウマがある。だからこうするしかないんだ、自分のややこしい選択には原因があるんだという方もいるでしょう。
しかし、アドラーはこうした「原因論」を否定します。
トラウマは嘘だと。
もちろん、過去の出来事が今の自分に影響していることはあります。
ただ、何かの行動を過去が決定した、ということはないのです。
すべての行動には目的があります。
つまり「目的論」です。
何かの行動に、たとえばトラウマのような原因を求めるという考えは、
この目的を隠しているのです。
たとえば、「怒る」という感情は目的があって作り出されたもので、何かの原因によるものではありません。
猛烈に子供を叱っている母親は、その行為で子供を屈服させたいという目的があって怒っているのです。子供が不始末をしでかしたという原因で怒っているのではありません。
その証拠に、叱っている母親が、他人からの電話を受けた瞬間、急に上機嫌な声になったりする様子を見たことがありますよね。
つまり、母親は感情に支配されてはいなかったのです。
4.ヨコの人間関係
アドラーは、「すべての人間関係はヨコの関係である」と考えます。
逆に、たとえば無能な上司やその上司を怖がる人は、タテの人間関係を自覚しそれを崩すのが怖いのです。
だけどタテの関係を崩して、ヨコの関係を築くことは可能なのです。
そのために必要なのは、勇気だけです。
アドラー心理学には「課題の分離」という重要な考えかたがあります。
私たちは、何かを選択するとき常に「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他人の課題を分離しなければならないのです。
その方法はシンプルです。
「その選択の結果、責任を最終的に引き受けるのは誰か?」
を考えるのです。
そして他人の課題には介入せず、自分の課題には介入させない。
そうすれば、対人関係にかかわる問題は一気に解決します。
5.今ここに生きること
あなたの人生に対して、他人に責任を負わせてはいけません。
同様に、過去の自分も他人です。
「あのとき決めたから」というのも、過去の自分に責任を負わせて逃げる、「人生の嘘」です。過去は現在を縛るものではないのです。
同様に、未来で現在を縛るのもいけません。
「いつか本気を出す」と、決断を先のばしにする人がいますが、
この人は「決断したくない」という目的を隠しているのです。
決断したくないのなら、誰かが指示してくれるのを待つしかありません。
だけど人に決められた人生を送って…楽しいですか?
何もしないで後悔するのは「人生の嘘」に陥ることです。
そうではなく、後悔するような選択肢を、自分で選ぶかもしれないという事実を引き受ける覚悟を持つのです。
後になって間違いに気づいたら、進路変更すればいいだけの話です。
大事なのは、責任転嫁しないということです。
つまり、あなたも私も「今、ここ」を真剣に、全力で生きるべきなのです。
過去に何があっても、「今、ここ」には関係ありません。
未来に何があっても、「今、ここ」で考えるべき課題ではありません。
6.まとめ
いかがでしたか?
様々な解釈はあると思いますが、あくまで私個人の解釈ですので
そこはご理解ください🌸
まとめると…
隠された目的を直視して、「人生の嘘」を振り払い、勇気を持って責任を引き受け、ヨコの人間関係において周囲に働きかける。そうすれば、あなたも世界も、すべてがシンプルになる。
アドラーが私たちにそう語りかけているのだと思いました。
お読みいただきありがとうございました!
hitoe💋👊