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内向型HSPに伝えたい「頑張ることを諦める」生き方

こんにちは、ひとり好きのチロです。

ひとりでいることが好きな、内向型の人に役立つ情報を発信しています。

今回は、「頑張ることを諦める」という考え方について、書いていきます。

内向型HSPの方の中には、自分の「内向性」という性質が嫌いで、変えようとする人も多いかと思います。

「もっと人間関係を増やさないと……」
「もっと雑談を上手くできるようにならないと……」
「細かいことを気にしないようにしないと……」

こういった考え方ですね。

しかし、自分の短所を克服する努力はツラいですし、そもそも克服しても、あまり成果には繋がらないんですね。

「苦手なことを克服したい」
「こんな自分を変えたい」

と思っているときは、自分自身を否定している状態とも言えます。

せっかく、生まれ持っている「内向性」という尖った才能があるのに、それを否定するのは悲しいし、何よりもったいないですよね。

そこで今回は、短所の克服という「頑張る人生」を諦める考え方について解説していきます。

・自分を否定するような「頑張る生き方」をやめたい!
・自分を変える努力より、自分を活かす努力をしたい!
・劣等感のある自分を手放したい!

という方は、ぜひ最後まで読んでいただけると嬉しいです。


1.内向型HSPの才能

まず内向型HSPの才能について、軽く振り返っていきましょう。

なお、ここで言う才能は、自然とやってしまうことや、頑張らなくてもできることです。

他人より上手くできることや、優れていることではありません。

内向型HSPの才能
・物事を深く、細部まで考えることができる
・ひとりの時間を苦なく過ごすことができる
・ひとつのことに集中して取り組むことができる
・共感力が高く、他人の気持ちを察することができる
・感受性が豊かで、音楽や芸術を深く味わうことができる

こういった才能が求められる環境では才能が長所になりますし、求められない環境では短所になります。

まず、「自分はこういった特徴・才能を持っているのだ」ということを知りましょう。

もちろん、内向型にも様々な個性があるので、こういった才能に限らず、「自然にできること」を持っている方もいます。

一般的に内向型の方は、こういった特徴を持っている人が多い、ということです。

なお、内向型HSPの才能についてもっと深く知りたい、という方は、以下の記事が参考になるかと思います。

では、ここからは、内向型HSPの才能を踏まえた上で「頑張る生き方・頑張らない生き方」を見ていきましょう。

2.「頑張ってしまっている状態」を知る

①「頑張る生き方」は、平凡になるための生き方

「頑張っている生き方」を一言でまとめるなら、
「他人に合わせて、丸くなろうとしている生き方」のことです。

どういうことなのか、具体的に説明していきますね。

人間は、得意なこともあれば苦手なこともあるステータスを持って生まれてきます。

これは図で表すと、星形の状態です。


尖っている部分が得意なこと、へこんでいる部分が苦手なことです。

「生まれつきの才能に、そこまで大きな影響があるのか?」

と考える方もいるかもしれませんが、生まれつきの才能は人が成長する上で欠かせない要素です。

というのも、まず「内向型になるか、外向型になるか」というのは、約50%が遺伝で決まると言われているのです。

残りの50%が、育つ環境による影響ですね。

心理学者のジェローム・ケーガンが始めた研究でも、乳児の頃に内向型の気質が見られた被験者は、成長しても、内向型の気質を持ったままでした。

社交的に成長した人ももちろんいましたが、「用心深い」「外部の刺激に敏感」といった内向型の特徴が消えることはありませんでした。

このことからも、遺伝的な才能は、私たちに大きな影響を与えていると言えます。

さて、「頑張って苦手を克服しようとしている状態」というのは、この星型のへこんでいる部分を埋めようとする作業のことです。

図で言えば、赤いマーカー部分を埋めていく作業です。

一見、欠けている部分を埋める作業は良さそうに見えますが、これを続けていくと、図形はどうなるでしょうか?

星型はどんどん丸みを帯びていき、最後には完全な円形になります。

尖っている部分はなく、最初に尖っていた部分も消えてしまっているので、もともと持っていた才能すら分からない状態です。

いわゆる「平凡」な状態ですね。

この状態は誰にも嫌われないかもしれませんが、成果を出すこともできません。

なぜなら、自分のやりたいことや仕事において、何を活かせばいいのか、分からないからです。

平凡な能力は、批判されることはありませんが、評価されることもありません。文字どおり、平凡な結果しか生みません。

たとえば、内向型にとって、へこんでいる部分というのは、

・人前で楽しく話すことができる
・周りを盛り上げるような雑談をすることができる
・人間関係をどんどん広げて、仲良くなることができる
・他人の機嫌をまったく気にせず、話すことができる
(あくまで、一例です)

といった苦手なことであり、これを克服して丸くなろうとしている、ということです。

これらを克服して、へこんだ部分を埋めようとしても、もともとこういった才能に突出している人には敵いません。

他人と同じくらいのレベルにはなるかもしれませんが、やはり前述したとおり、平均的になるだけです。

たとえば、内向型のあなたが少しだけ雑談が上手くなったとしても、あなたよりも雑談が上手くできる人がいれば、その人のほうが求められます。

苦手を克服して、自分自身は満足かもしれませんが、誰にも求められていないので、感謝もされません。

②「頑張らない生き方」は、天才になるための生き方

では、苦手の克服を諦めて、「自分にとって自然とできること」だけを伸ばそうとした場合、どうなるでしょうか?

先ほどの図で表すと、星形の尖った部分をどんどん伸ばしていくことになります。

へこんだ部分が埋まることはありませんが、もともと持っていた才能は明確になり、鋭さを増していきます。

尖った部分というのは他人から見ても分かりやすく、成果が出やすいので、

「これは、〇〇さんに任せれば絶対に上手くやってくれる」
「〇〇さんのこういうところ、すごいよね」

と、周りにも貢献しやすく、感謝されることにも繋がります。

円形に比べて、「自分はこれが得意」ということが分かっているため、自分のやりたい仕事でも、何を活かせばいいか、明確ですよね。

「自分は共感力が高いから、積極的に聞き手に回ろう」
「情報を整理するのが得意だから、積極的に調べよう」
「ひとりでいるのが得意だから、自分の時間を確保して働こう」

こういった、成果を出すための手法を迷わず選べる、ということです。

自分の才能を突出させて、その尖った部分で他人に貢献し、収入も得ていく生き方。

これを一般的に、天才と呼びます。

皆さんは

「頑張って平凡になって、成果も出ない生き方」
「頑張らずに天才になって、成果も出る生き方」

どちらの人生を生きたいでしょうか?

3.才能に関する研究

自分が自然とできることで生きる、つまり、才能を活かすほうが大きな成果が出る、ということは研究でも証明されています。

アメリカのネブラスカ大学において16歳の学生を対象にした研究では、学生を「読むことが得意なグループ」と「読むことが平均的なグループ」に分け、3年間同じ訓練をしました。

「読むことが平均的なグループ」は、練習前に毎分90語のペースだったものが、3年後に150語になりました。伸び率は1.6倍以上です。

「読むことが得意なグループ」は、毎分350語のペースだったものが、3年後に2900語以上読めるようになりました。なんと8倍以上の伸びです。

八木 仁平. 世界一やさしい「才能」の見つけ方 一生ものの自信が手に入る自己理解メソッド (pp.47-48). 株式会社KADOKAWA. Kindle 版.

もともと平均的な能力を持っていたグループも、多少の成果は出ていますが、もともと能力があったグループの成果には及びません。

4.「頑張ることを諦めて、自然とできることで生きる」ために必要な考え方

ここまで

「頑張ることをやめよう」
「自分が自然とできちゃうことを伸ばそう」

といった解説をしてきました。

しかし、教育を受ける上で

「もっと頑張りなさい」
「苦手なことを克服しなさい」

と言われ続けてきた私たちは、なかなか「頑張る」ことをやめられないですよね。

私自身も、「得意なことに100%振り切れているか」と聞かれれば、まだまだです。

しかし、その一歩を踏み出すために必要な考え方は明確です。

それは、「自分の気質を受け入れる」ということです。

「他人と話すことが苦手な自分が嫌い」
「広い人間関係を作れない自分が嫌い」
「考え込んでしまう自分が嫌い」
「相手に共感してしまう自分が嫌い」

こういった考え方では、自分の才能を押さえ込んでしまうため、いつまでたっても「頑張る」をやめることができません。

前述したとおり、こういった気質は生まれ持って抱えているものです。それを変えるのは難しく、変えたところで、成果は出ません。

なら、「そういう自分がいるんだ」ということを受け入れて、「そういう自分を活かし尽くす」と決めてしまいましょう。

「こんな自分じゃ……」という苦手な部分は手放して、「こういう自分だからこそ!」と、得意なことを目的のために使いまくっていきましょう。

良い意味で諦めて、ラクになっちゃいましょう。

私自身も、以前は「もっと人間関係を広げないと」「もっと上手く話せるようにならないと」と、頑張っていました。

以前の職場の先輩に「そんなんじゃダメだよ」「そういうところ、変えなよ」と言われまくっていたからです。

でも、そんな努力があまりにも苦しくて、自分が惨めに思えて、スッパリと「自分を変える努力」はやめることにしました。

他人に否定された自分自身を、思いっきり伸ばしてやろう。
自分は自分のままで、幸せになろう。
「自分はこういう人間です」と確信を持って、堂々と生きよう。

そう考えることにしました。

もちろん、頑張らないことは「何もしないこと」ではありません。自分の目的を達成するためには、行動が必要です。

ただ、それを行うときに

「すごく頑張っている!」
「ものすごく特別なことをしている!」

と、認識しないだけです。

これを読んでいただいてる方に、少しでも

「自分を否定する生き方をやめよう」
「頑張らないために、まずは一歩を踏み出そう」

と考えていただければ、とても嬉しいです。

5.今回のアウトプット「頑張らない生き方」

それでは、最後にクイズ形式で「頑張らない生き方」についてまとめていきます。

Q1.あなたは
・尖った☆
・平凡な〇
どちらで生きると決めますか? ぜひ、理由も書いてみてください。

Q2.あなたは
・頑張って平凡になって、成果も出ない生き方
・頑張らずに天才になって、成果も出る生き方
どちらで生きると決めますか? ぜひ、理由も書いてみてください。

Q3.あなたにとって自分とは、
・「大嫌いで、他人にも否定されてしまうので、変えてしまいたい」
・「他人に否定されようがなんだろうが、大切にして、活かしていきたい」
どちらですか? また、これからはどちらで生きると決めますか?
ぜひ、理由も書いてみてください。

人間は、アウトプットをすると、学んだことが記憶に定着しやすいと言われています。

特に、2週間に3回使った情報は長期記憶されやすいです。

この質問で答えたことを2週間で3回意識すれば、その生き方が記憶される、ということです。

そのため、ぜひ問題の答えを書く、話すなどして、アウトプットしていただきたいです。

今回は、私自身の解答を書いていきたいと思います。

Q1.解答
尖った☆として、生きたい。
理由:平凡な人生を生きたってつまらないから。また、この世を去るときに、「自分の人生って、平坦だったな……」と思いたくないから。

Q2.解答
頑張らずに天才になって、成果も出る生き方
理由:頑張る人生は苦しくて、何も残せないから。
できるだけラクに生きて、余裕で成果も出せるようになりたいから。

Q3.解答
「他人に否定されようがなんだろうが、大切にして、活かしていきたい」
理由:他人に自分を否定されたのが悔しかったから。
「否定されたからダメ」ではなく、「否定されたからこそ、才能に気付けて幸せ」という人生を生きていきたいから。

今回は、あなた自身の3つの答えを大切にしていただければと思います。

今後も、内向型が生きやすくなる情報をどんどん発信していきます。
記事を読んで気付いたことなどがあれば、小さなことでもコメントをいただけると嬉しいです。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました!

参考書籍
内向型人間が無理せず幸せになる唯一の方法 (講談社+α新書) 
スーザン・ケイン 著
世界一やさしい「才能」の見つけ方 一生ものの自信が手に入る自己理解メソッド 八木 仁平
まじめな人ほど報われない!? コーチング医が教える生きづらさを解放する未来型メタ思考 清水 なほみ 著

参考動画


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読んでいただきありがとうございます!皆さんの「ひとり時間」が良いものになりますように。