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まさかの涙腺崩壊 * 虐げられた人びと * ドストエフスキー
エドガー・アラン・ポーを感じさせるミステリー臭から始まる序章でぐいぐい引き込まれ、数時間で読み終えてしまった。
しかもこんなに泣かせるミステリーなんて、ずるい!!!
この小説には表面的なストーリーと、裏のストーリーが並行する。
どちらかというと裏ストーリーの方がメインではないかと思うほど心を動かされる内容だった。
テーマとして 裏切った相手を赦せるか であり、些細な意地で家族が引き裂かれるやるせなさを感じさせる。
どちらかというとタイトルは、虐げられた意固地な人びと の方がしっくりくるような気がした。
お気に入りの一冊となったことは間違いない。
古本で入手したけど永く蔵書にしたくなってきたので、新品で買いなおそうかなぁと思うほどの名作。
あと、ロシアの古典文学は電子書籍で読むのはきついと思う。
登場人物の名前が状況によって変わってしまうから、なんどもページを行ったり来たりして、場合によっては人物相関図を描きだし、それにメモを加えて自分なりの読書妄想ワールドを創作するのだ。
読み終えたらメモ書きを折り畳み、本に挟んでおくと、後で読み返した時に楽しい。
だから、紙の書籍はなくならないでほしいな。