架空の恐竜展 (2016.2-2019.5)
20年間、恐竜展に足を運ばなかった。
小学1年生の頃、読売新聞の販売員が持ってきたチケットに描かれた絵に発奮し、開催まで毎日のように親にせがんで観に行ったものは、ドイツを経由してアフリカからやってきたブラキオサウルスの完全骨格だった。幕張メッセが建つ5年前に博物館ではなく新宿駅の南口、まだ空き地になっていた場所に大きなテントが建ち、そこで大々的に恐竜展が開かれたのだ。まだ背丈100cmちょっとだった小学生の目には全高11mの竜脚形類はひたすら巨大に映り、僕の家に届くスーパーの