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キャラメルは四角いアレ。カラメルはプリン…?

「…キャラメルとカラメルはどう違うの?」

そう聞かれて、とっさに答えられますか?
なかなか甘くない質問ですよね。
これにサラッと答えられれば
苦味走った素敵な大人になれるかもしれない。

もちろん、私もよく知りませんでした。
考えてみれば違う単語なのに
音は似ている。でもイメージは違う…。

そこで、調べてみました。
調べただけだと「ふーん、そう」で
終わってしまうので、
アウトプットをしてみることにします。
本記事は、キャラメルとカラメルのお話です。

まず何より、形状が違いますよね…!

◆キャラメル:固体
砂糖や水飴・クリームなどを
煮詰めて冷やして固めた『キャンディ』

◆カラメル:液体~粘り気のある液体
水と砂糖を加熱して煮詰めた『ソース』

「キャラメル」と言えば、
四角くて、堅さがあって、
でも口に入れると甘く溶けて、
だんだん柔らかくなって、
噛むと歯に引っ付くようなアレ、です。
飴の柔らかいバージョンみたいな…。

それに対して「カラメル」は
固体ではなく「ソース」になりがち。
プッチンプリンの底。
ひっくり返してプッチンすれば
その黒い面が上になって覆っている。
アレです。

共通点は「甘い」くらい。
全く違う代物。
…なのになぜ、似た言葉なのか?

それは、そもそもが同じ言葉から
来ているからだそうです。
どちらもフランス語由来。
『caramel』がその語源。
この言葉、英語読みなら「キャラメル」。
フランス語読みなら「カラメル」になる。

ではその「caramel」の語源とは?

一つの説によれば「サトウキビ」から。
蜂蜜ではない「蜜が採れる葦(あし)」。
蜜は「mel」、葦は「canna」です。
この二つを合わせてcanna mella、
すなわちcaramelになった…。

もう一つの説は
ラテン語で葦を指す「calamus」から。
「小さい葦」という意味で
「calamellus」
に変化した。
これがポルトガル・スペイン語で
さらに「caramelo(カラメロ)」と変化し、
じきにフランス語でcaramelになった…。

いずれにしても甘い「葦」が語源。
蜜蜂に頼らずに、甘いものが採れる!
それも草から!
この驚きが「砂糖」を産み出し、
「その砂糖をどう食べやすくしていくか?」
という研究心につながったのでしょう。

砂糖は加工できます。

水に混ぜて熱を加えると、
溶けて、じきに焦げていきます。
100度を超えると、その温度で呼称が変わる。

砂糖の温度変化上の呼び名は次の通り。

◆シロップ:103~105度程度
◆フォンダン:107~115度程度
◆キャラメル:115~121度程度
◆タフィー:140度程度
◆べっこうアメ:165度程度
◆カラメルソース:165~180度程度
◆カラメル:190度程度

温度が上がれば上がるほど、
透明から色がつき茶色、焦げ茶になる。

シロップは「ガムシロップ」のイメージ。
透明でサラッと流動的な感じですね!

フォンダンとは、砂糖から細かい泡が立ち、
これが冷めるとわずかに糸を引く状態。
「溶ける」という意味の動詞、
『fondre』の現代分詞に由来します。
(ちなみに「フォンダン・ショコラ」とは
「溶けてとろけるチョコレート」の意味)

キャラメルは冷めると柔らかく固まる状態。
本来は透明なのですが、
「お菓子の」キャラメルには
水と砂糖以外にも材料が使われているために
茶色にもなる
そうです。

タフィーは少し黄色になります。
キャンディーなどに使われる。
べっこうアメは黄褐色。
カラメルソースは茶褐色。

そして「カラメル」まで温度を挙げれば
濃い褐色になり、ねばっとします。
ソースや醤油、コーラ等の着色剤として
使われるほど「黒っぽく」なる。

だんだん焦げていくと言ってもいい。
どれも「砂糖」と「水」が不可欠…。

「つまりは、こういうことですか?
キャラメルとカラメルの違いとしては、

◆読みの違い:英語読み/フランス語読み
◆形状の違い:ほぼ固体/ほぼ液体
◆温度の違い:115~121度加工/190度加工
◆発色の違い:本来は透明/褐色になっていく

ええ、そんなところです。
温度が上がれば上がるほど、
砂糖自体が化学変化してしまい
たとえ冷やしても元には戻らなくなる…。

さらに付け加えるなら、素材も違う!

◆キャラメル:
水と砂糖以外に、生クリームや牛乳、
バターや蜂蜜も入っている(ことがある)

◆カラメル:
原則、水と砂糖だけで作る

ちなみに「生キャラメル」の『生』とは、
生肉や生ビールの生とは違います。
素材に『生クリーム』が入っているから
「生」なんです。
生クリームの生です。

「…色々と違うんですね!
砂糖を加熱していくと、熱の入れ具合で
色々なものにキャリアチェンジ
する感じ…?」

そう、砂糖は185度以上あたりで
『カラメル化』が始まります。
糖が過熱により、水分を失っていく。
糖の構造が壊れ、別の結合を始めて、
「茶色の物質」や
「苦味を持つ物質」が混ざっていく…。
脱水と酸化によって変化していくのです。

…と、私はここまで調べて書いてみて、
ふと、人のキャリアにも似ているな、
と思ってしまいました。

キャラメルとカラメル。

読みは似ていますが、違うものです。
根っこは一緒。水と砂糖が基本。
でも、出来上がるのものは全く違う。

人間も、基本は、みな同じ。
でも出来上がるキャリアは全く違う。
甘いキャリア、苦味の走ったキャリア…。
日々の取捨選択で
全く違うものになっていく。

素材に、何を加えていくか、でも違う。
スキル、経験、他人と自分の歴史と地理、
そんなものが絡み合って、
千差万別のキャリアが生まれていきます。
生クリームが混ざった
「とろけるようなキャリア」もあれば、
かちかちで固定的な
「堅いキャラメルのようなキャリア」もある。

何かに熱情を込める、加熱することで
『カラメル化』して自分軸になります。
ブレない自分。
しかし、時には固定観念になる。
結合を始める。
焦げて、香ばしくなることもある。

そういう軸が少なければサラッとしている。
良く言えば「柔軟」。合わせられる。
カラメルソースのキャリアなら
プリンに合わせられます。
フレンチでは料理にも使われます。
ただ、気を付けないと
「他人時間」を過ごしがち…。


何に、どれだけの「熱」を加えていくか?
自分の「色」をどのように出していくか?
どう「固める」か? これまたその人次第…。

最後に、まとめます。

本記事では、キャラメルとカラメルの違いを
「キャリア」に「からめて」書きました。

…あなたのキャリアは、キャラメルですか?
それとも、カラメルでしょうか?

人生は時に甘美で、時に苦い。

いずれにしても、
滋味あふれる、豊かな味わいの
キャリアを味わっていきたいものですね!

※画像は秋限定の
絶品スイートポテトベースのケーキ。
表面を「キャラメリゼ」することで
風味が増し、素晴らしい味わいになります。

※『こどもオレンジページnet』には
キャラメルとカラメルの違いが
素晴らしくわかりやすく書かれています↓

合わせてぜひどうぞ!

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