神保町『孤独の(いなお)グルメ』レポート
砂押 美穂 さんがLinkedIn上で新しいグループ、
『学び合う仲間の文学部』を結成されまして、
2023年6月24日(土)予定で
【神保町古本屋巡り】という企画を
進めておられるとのこと!
(7月末にはエッセイも出版のご予定!)
私は、6月24日当日は
残念ながら行けないのですけれども、
「神田」「神保町」と聞くと
何だかワクワクするような気持ちが
湧き上がってくる!
そんな、郷愁のある場所です。
と言いますのも、まだ若い時分に旅行で
東京に向かった時にですね、
この神保町界隈を初めて目にしまして、
「…こんなに本屋、古書店、古本屋が
集まっているところがあるんだ!」と
感動したことがあったから。
…読者の皆様の中にも、そんな郷愁が
ある方も多いのではないでしょうか?
また、このあたりの界隈は、
スポーツ用品、楽器、それにグルメと
様々な「顔」を持っている場所です。
「神保町と言えば、ここがオススメ!」
「実はこんなお店、ありますよ!」と
『ご自身なりの推し神保町』を
紹介されてみてはいかがでしょう?
たとえ諸事情でイベントに参加できずとも、
そのような情報を発信し、受信すれば、
ワクワクした気分が盛り上がり、
自分も参加した気になって
楽しめるのではないか…とも思うのです。
…えっ、そういうアンタの
オススメはどこなのか、ですって?
よくぞ、聞いてくださいました。
本記事ではささやかながら
私の「推し神保町スポット」を
紹介したい、と思います。
某日、私は「神田・神保町」へ向かうべく、
「秋葉原駅」に降り立ちました。
いやいや、そうではないんです。
神田、というエリアは、実はかなり広い。
せっかくなので「神田明神」に
お参りをしてから神保町へ向かおう!
と思ったのです。
(注:秋葉原駅~神保町は遠いため、
神保町が目的の方は真似せず、素直に
地下鉄の神保町駅で降りたほうが良いです)
神田明神。
この神社は、外神田という場所にあります。
外神田があれば、内神田もある。
外と内を分けるものは何か?
『神田川』です。
…かぐや姫のフォークソングじゃないですよ。
西の三鷹市の井の頭池から東に流れてきて
両国橋のあたりで隅田川に合流する川。
東京の都心、ど真ん中を流れています。
外神田は神田川の北側の「外」のゾーン。
ここに、神田明神があるのです。
秋葉原駅から西に歩くと、石段があらわれる。
それをひいひいと登れば、神田明神です。
お参りを済ませ、さらに西に向かいます。
東京医科歯科大学や順天堂大学の病院。
こんな都心にでっかい建物があるなんて
さぞやがっぽがっぽ…と小市民的に思いつつ、
「壱岐坂上」の三差路に出る。
ここから坂を下っていきます。
そう、東京には意外と坂が多いんですよ。
アイドルグループではなく「リアル坂」が…。
まさに「坂に会える街」と言ってもいい。
ここは正確には「新壱岐坂」だそうで、
本家本元の「壱岐坂」は、古い狭い坂。
大正の関東大震災の復興計画で開かれて以来、
こちらがメインの壱岐坂になった、とのこと。
この坂を下れば海が見える…ではなく、
「東京ドーム」が見えてきます。
漫画『はじめの一歩』で
幕之内一歩が戦った「後楽園ホール」も!
思わず「まっくのうち!」と言いながら
デンプシーロールのシャドウをしたくなる
衝動を押さえつつ(本当にしたら不審者)、
「JR水道橋駅」へとたどり着きます。
駅の東口から神保町駅までの道は
「白山通り」と呼ばれていまして、
ここから神田古書店街の一角、となるのです。
「奥野かるた店」など、
すごくマニアックな専門店もある…。
うん、何だか、雰囲気が高まってきたぞ。
まさに神保町は、サブカルの聖地!
ニッチな専門店も、いっぱいあるのです。
さて、いよいよ「神保町交差点」です。
この真下に、地下鉄神保町駅があります。
大通りの「靖国通り」沿いも良いですが、
ここはやはり一本南の「すずらん通り」へ。
神保町には、カフェも点在しています。
すずらん通りの西端のあたりからは
「さぼうる」という有名店が見えましたが、
もう凄い行列でした。ここはスルーして…。
さあ、いかにもな古書店街が現れてきました。
カゴに無造作に入っている、古い本の山々!
店内は、と見ますと「この道〇〇年」的な
古強者店主が永遠の時をくゆらせながら
お客が物色している様を見ている…。
そんな風景の中、例えば
「軍学堂」「光和書房」というお店の横に、
「Tommy's Pudding」という
オシャレスイーツのお店が並んでいる…。
これぞ、東京の新旧風景なのです(画像参照)。
そんな街を見ながら私は、急激に
「腹が、へっ、た…」と
『孤独のグルメ』のゴローさんばりに
空腹を覚えたため、
すずらん通りの東端「駿河台下」の
交差点を渡って北上、
お目当てのお店へとたどり着きました。
(正確には神保町ではなく小川町ですが)
…そのお店の名は『エチオピア』。
スパイスカリーの専門店!
「今日の俺は、何腹なんだ?
カレー、いや、カリー腹だ!」と
内心でゴローさん風につぶやきながら。
(注:あくまで内心、声に出すと不審者)
私はビーフカリーにマンゴーラッシー、
アッチャール(玉ねぎの付け合わせ)を
食券で買い求めました(画像参照)。
これがまた美味、しっかり辛い。美味い!
70倍まで辛さを調節できるため、
激辛好きもどんとこい、のお店なのです。
(注:私は3倍に留めておきましたが)
一皿ずつ丁寧に作るため、提供はスロー。
しかし、これはご賞味いただきたい。
時間に余裕のある際に、ぜひ。
さて、靖国通りに戻ります。
神保町は、本当にニッチなお店が多い。
「浮世絵版画専門」のお店まで(画像参照)!
2025年に、大河ドラマ『べらぼう』が
放映されたら混雑するんだろうなあ…。
(注:葛飾北斎などを世に売り出した、
江戸のメディア王、蔦屋重三郎が主人公です)
…そう思いながら眺めていると、ちょっと
足が疲れてきましたので、休憩したくなった。
しかし「さぼうる」に並ぶのは、厳しい。
そんな時にオススメなのが、
靖国通りの一本南、すずらん通りの北、
「文房堂」のギャラリーカフェ、
その名も『古瀬戸』(画像参照)です。
ここは、おひとりさまにも優しい作り。
パンケーキ! 若い人カモン!のカフェだと
どうしても浮いてしまう危険性がありますが、
何と言うかこう、落ち着いた雰囲気なのです。
浮世に一人、孤独でも、浮かない。
ホットコーヒー「古瀬戸ブレンド」で
ほっと一息…。こうして私のつかぬ間の
『孤独の神保町巡り』も終幕となりました。
最後に、まとめます。
本記事では、JR秋葉原駅から神保町までの
「神田巡り」の一断面をお伝えしました。
さて、今度は皆様の番ですね。
読者の皆様の「推し神保町スポット」は、
どこですか? どこに、行きたいですか?