【ネガティブな感情との向き合い方】私にだってあります
リラクゼーションサロンでお客様に癒しを提供しているセラピスト自身も時にはプライベートで辛いことや悲しいことがあり、気持ちが沈んでしまうこともあります。そのような状態では、最高のパフォーマンスを発揮することが難しくなりますよね。
日常の中で、誰しも困難やストレスに直面することは避けられません。私も例外ではなく、プライベートでネガティブな出来事に直面することがあります。例えば、家族との関係に悩んだり、仕事以外の問題で心が重くなることもあります。そんなとき、心の中にネガティブな感情が渦巻いていると、お客様に心からの癒しを提供するのはとても難しいと感じます。
しかし、セラピストとしての使命は、お客様にリラックスした時間と安らぎを提供することです。どんなに自分の心が乱れていても、それをそのままお客様に伝えてしまうわけにはいきません。では、どうやって自分の気持ちを切り替え、前向きな状態で施術に臨んでいると思いますか？
私なりの気持ちの切り替え方法を実践的な観点からお伝えします。
自分自身の感情を認めることから始める
まず、私が心がけているのは、自分の感情を否定しないことです。ネガティブな感情を持つことは人間として自然なことですし、それを無理に押し殺してしまうと、後でさらに大きなストレスとなってしまいます。ですので、まずは「自分は今つらいんだな」と、その感情を認めるようにしています。
認めた上で、それを一旦客観的に見つめる努力をします。これは、自分の感情と距離を取るための大切なステップです。「今はこういう感情があるけれど、それが私全体を支配しているわけではない」ということを自覚することで、少しずつ気持ちが落ち着いてきます。
深呼吸とマインドフルネス
次に、実際に気持ちを切り替えるために私がよく行っているのが、深呼吸とマインドフルネスの練習です。特にサロンに向かう途中や施術前に、意識的に深い呼吸を行うことで、自律神経を整え、心をリセットする効果があります。
呼吸をゆっくりと深く行うことで、身体全体がリラックスし、心の中のざわめきも少しずつ静かになります。呼吸に意識を集中することで、頭の中のネガティブな思考を一旦手放すことができ、今この瞬間に意識を向けることができます。これが「マインドフルネス」の一環です。マインドフルネスは、今この瞬間に集中することを通じて、不安やストレスを軽減する効果があるとされています。私はこの技法を施術前に取り入れることで、自分自身を落ち着かせ、施術に集中できる状態を作り出しています。
「お客様に喜んでもらう」というシンプルな目標
もう一つの対処法は、施術中に「お客様に喜んでもらうこと」だけに集中することです。プライベートでどんなに大変なことがあっても、施術に入るときはその全てを一旦脇に置いて、「目の前のお客様にどれだけリラックスしてもらえるか」というシンプルな目標に意識を集中します。
お客様の呼吸や体の反応を感じながら、少しでもお客様が楽になるように施術を進めていくと、自然と自分の心もその流れに乗っていくことが多いです。お客様がリラックスしている姿を見ると、私自身も癒されていく感覚があります。「人を癒すことで、自分も癒される」というのは、セラピストとしての仕事の大きな魅力の一つです。
施術後のリフレクション
施術が終わった後は、必ず自分自身と向き合う時間を取るようにしています。特にプライベートで悩みがあるときは、施術中に生じた自分の感情や思考を振り返り、どのように対処できたのかを見つめ直します。この「リフレクション」の時間は、自分を成長させるための大切なプロセスです。
施術がうまくいった時は、その成功体験をしっかりと自分の中に取り入れ、次回に活かせるようにします。一方で、もしも感情が乱れてうまく施術できなかった場合も、その経験から何を学べるのかを考えます。「なぜ気持ちを切り替えることが難しかったのか」「次はどうすればもっとお客様に集中できるか」といった自己分析を行い、次に向けて準備をします。
自分を大切にする
最後に、私が大切にしているのは、自分自身をケアすることです。ネガティブな感情を抱えたまま無理に働き続けると、心身ともに疲れてしまい、最終的にはお客様にも良い影響を与えることができなくなります。ですので、休息が必要なときは、しっかりと休むことも大切です。
例えば、休日には自然の中で過ごす時間を取ったり、リラクゼーションを自分自身にも施すこともあります。心と体がリフレッシュされると、また新たな気持ちで仕事に取り組むことができるようになります。
結び
プライベートでネガティブなことがあった時、そのままではお客様に十分な癒しを提供することは難しいかもしれません。しかし、まずは自分の感情を認め、深呼吸やマインドフルネスを取り入れることで気持ちを切り替えることができます。そして、施術に集中し、お客様に喜んでもらうことに全力を尽くすことで、自然と心が癒されていくこともあります。最終的には、自分自身を大切にしながら、お客様に最高の癒しを提供できるセラピストであり続けたいと願っています。