【心理学】 ○○話をする傾向
思考することを怠ったり、未熟だったり、物を知らなかったりすると、頭の中は不明瞭になります。そうした不明瞭さを隠そうとすると、私たちは言葉をあふれ出すのです。
「アメリカ人の5人に1人が、世界地図で自分の国をみつけられないのはなぜか?」というテレビの質問に、高校卒業したばかりの女の子、サウスカロライナ州のミス・ティーンはこう答えました。
「個人的な見解ですが、合衆国のアメリカ人はそれができないと思うんです。私たちの国には地図を持ってない人もいるからです。それに、私思うんですけど、私たちの教育はたとえば南アフリカとかイラクみたいに、いろんなところでそんなふうで。それから彼らがしなければならないのは、ここアメリカの教育はアメリカを支援すべきで、南アフリカを支援すべきで、イラクとかアジアの国々を支援すべきで。そうすれば私たちの未来を築いていけると思うんです。」
このYouTube の動画は世界中に届きました。
みなさん、上の内容を正確に理解できましたか?
わたしは何度も試みましたが、全く内容が理解できませんでした。
大抵の人は一般人だから意味がわからなくても問題ないと考えてしまうでしょう。
これが有名人や著名な大学の学者によると私たちは無駄話に対しても、「権威への服従」に陥ってしまうおそれがあります。
「権威への服従」とは権威のある人の意見は正しいと思い込みやすく、影響されやすいという心理傾向のことです。
ニュース番組で著名な経済学者を招いたりするのは、専門的な意見以外にも情報に対してある種の安心感を与える効果があるはずです。
インフルエンサーの役割もこれからの時代にはますます大きくなるはずです。
大衆のインフルエンサー化がはじまると、情報の受け手はきちんと情報の有用性を考えないといけなくなります。
明瞭な発言は明瞭な思考から生まれる
無駄話をする傾向が強いのはとりわけ経済学者です。生み出した成果が少ないほど、学者がおしゃべりになる傾向があります。
企業の業績が悪いときほどCEOの無駄話は増えます。
無駄話をすれば、無知を隠せます。言葉が不明瞭になる時は、本人も自分が何を言っているのか理解できていないものなのです。
世界は複雑です。単純明快な言葉で説明することが難しいことがたくさんあります。
もし、ひらめきを得ず、言葉に詰まったら、アメリカの作家マーク・トゥウェインの助言に従いましょう。
「言うことがなければ、何も言わないことだ。」
インフルエンサーの発言が今後ますます重要になってきます。発言を無闇にしないこともインフルエンサーに求められる姿勢なのかもしれません。
言葉にしない伝え方も、伝え方の一つです。
参考・引用文献
Think Smart /ロルフ・ドベリー/サンマーク出版
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