小説&ドラマ 「クリスマスのフロスト」
古今東西、名探偵は数あれど彼のような探偵はかつていなかった。それがジャック・フロスト。
この映画というかテレビドラマには原作がありまして、総元推理文庫から発売されています。年間人気投票で上位に食い込んだ作品
いや、この作品は、読書嫌いの方、普段読書をしない方、にぜひ読んでほしいですね。きっと本が大好きになること請け合いです。
とても分厚い本ですが、一気に読めます。僕は一日で読んでしまった。
表題作ではクリスマス間近に起こった誘拐事件を発端としてさまざまな事件が絡み合っていきます。
今回フロスト警部と組むことになったのは、ロンドンからやって来た警察長の甥クライヴ・バーナード。まあ、彼がフロストと行動することで散々な目にあうのも小気味いい。(つっこまれ役ですね。)
読み出すと一気に引き込まれ、読み終わったあとには、なんだか不思議な満足感につつまれる。近年まれに見る傑作ですね。
ジャック・フロスト警部は、下品で、ずるがしこくて、粗野で、奔放で、自己中心派で、いつもえび色のマフラーを巻いているという、まあ、名警部、名探偵からは程遠い印象です。
でもフロストは人情に厚い。
彼の周りにいつも人が耐えないのは、根がいいからなのかもしれません。
口は悪いが、気は優しい。下町のおじさんのような印象を受けました。
このドラマはぜひ、原作から読んでみてください。
この原作は、翻訳者がすばらしいですね。マフラーの色は原語だと「maroon」なんですが、これをえび色と訳すとは!
言葉使いも、雰囲気が出ていて素晴らしい。
テンポのいいリズム感の有る翻訳です。
ぜひどうぞ。
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