園では楽しく、学校ではがまんして、学ぶのか?
幼児教育の研究会に行くと、小学校以上の教育が悪であることが前提のように語る人が多すぎて、いつも、疎外感を感じてしまう。
幼児教育に携わる人と話をすると、小学校は嫌なことも我慢して学習しなければならないところだという見解に接することが多く、げんなりする。
小学校以上の教育現場を数多く見ている私は、小学校以上のどの授業もがそういう授業ではないということを知っている。小学校以上の先生がみんなそういう授業をしているわけではないということも知っている。
そういう私は、小学校以上の授業が楽しくて充実したものにならなければならないと本気で考えている。そして、その逆の現実に対して戦い続けてきた。そして、どうすれば学校の授業が楽しくて充実したものになるかを求め続け、提案し続けてきた。
とは言え、嫌なことを我慢して勉強させている授業や先生の存在が多いことも現実である。
幼児教育の研究会などでは、
「幼児教育=善」「学校教育=悪」
という前提で話が進むことが多い気がする。
しかし、幼児教育の現場にかなり多く見てきた私には、
その前提と逆の現実があるということもわかっている。
幼児教育と学校教育とを対立させて見たり、その両者が別世界のように見たりすることが、そもそも間違っているのだと思う。
一人の子どもが、乳児、幼児、児童、生徒、学生、といように育っていくわけで、
そのどの段階も、嫌なことも我慢して学習する場であってはならない、と、私は考えている。