「トンネル 闇に鎖(とざ)された男」を観た
自動車ディーラーのジョンスは大口契約を成功させ、意気揚々と妻のセヒョンと娘が待つ家へ車を走らせていた。
しかし、山中のトンネルを走行中、突如トンネルが崩落し、ジョンスは車ごと生き埋めになってしまう。
岩で半壊した車の中、ジョンスの手元にあるものはバッテリー残量78%の携帯電話、水のペットボトル2本、そして娘への誕生日ケーキだけ。
トンネル崩落のニュースは瞬く間に国内を駆け巡り、救援に奔走するレスキュー隊長、スクープの欲しいマスコミ各社、支持率を上げたい政治家たちが、それぞれの任務と思惑で動き出すーーーー
果たしてジョンス救出は成功するのか?
監督は「最後まで行く」のキム・ソンフンだ!
どうりで〜〜
軽い気持ちで見始めたら面白くて前のめりで観てしまった。
トンネルの手抜き工事や、最初はイケイケで繰り広げる国を挙げての救出劇が長引くうちに非難にさらされていくさま、人命よりもコスパ優先、いいとこ取りの行政トップ。でも現場は必死に戦ってる。
あ〜〜、これわーくにでもよく見るやつ〜〜〜!
この映画を見て、笹子のトンネル事故を思い出した人も多いでしょう。
コンクリート製の天井板がおよそ140メートルにわたって崩落し、9人もの方が亡くなりました。
たまたま走行中だったNHKの記者さんはアクセルを思い切り踏み込んで九死に一生をえたわけですが、乗っていた車がインプレッサWRXだったので「さすがSUBARU」と話題になったのも記憶に新しい。
WRXってとこがまた…。
今みたいにドラレコがあったらその映像が録画できていたのかも。
色んな意味で怖いな。
脱出して生き残った記者さんの証言。
今さら読んでびっくりした。
事故の被害者になぜこんな酷い言葉を投げつける人がいるんだろう?
映画では最初は国を挙げて「ジョンスを救出しろ!」と言う世論が湧き起こるんですが、救出作戦の初動の失敗とともにその声は萎んでいき、たった一人を助けるために毎日莫大な税金が使われることへの非難が増えていく。
ああ、既視感…
コンパクトにまとまってサクッと観られます。
面白かった!
「最後まで行く」もお勧めです!