「タイトルが好きな本」ってあるよね
こんにちは、Hisaです。皆さんは読む本をどうやって選びますか?作家で選ぶ、話題度で選ぶ、友達に勧められたから選ぶなど色々あると思います。その中で、読む前から「面白そうなタイトルだな」と思った経験はあるのではないでしょうか。本に限らず、映画やYouTubeの動画でもタイトルは重要ですし、魅力的なタイトルは人を呼び込みます。
小説のタイトルといっても色々あって、タイトルで内容がわかりやすいもの(○○殺人事件など)や主人公の名前が出てくるもの(掟上今日子の備忘録など)、全く分からないものまで様々です。
そんな中、各人に「このタイトル好きだわ~」とか、「読んだことないけど気になるな~」といったタイトルがあるでしょう。今回は個人的に好きなタイトルの本を4つ挙げていきます。皆さんも、好きなタイトルがあればコメントなどで教えてください。
① 成瀬は天下を取りに行く /宮島未奈
まずは、この記事を書こうと決めたきっかけの一冊。今年(2024年)の本屋大賞を獲得した話題作です。私はこの作品を本屋大賞ノミネート前に読みました。その理由は「タイトルが面白そうすぎる」と思ったからです。なぜそう思ったのかを言語化するのは難しいですが、1番は語感に惹かれました。
「天下を取りに行く」と聞くと戦国時代の天下統一を思い浮かべましたが、表紙を見るとそんな感じでもない。表紙には女子高生くらいの女の子が映っています。「天下」ってなんのことだろう?この女の子が「成瀬」なのか?女の子が主人公で、「名字」をタイトルに入れるの変わってない?普通フルネームか下の名前じゃない?など色んな疑問が湧いてきました。
結局、「成瀬が天下を取りに行く物語」だということしかわからないのですが、タイトルにめちゃくちゃ惹かれて購入しました。実際、期待を裏切らない面白さでした。ちなみに、続編の「成瀬は信じた道をいく」はこの作品よりも面白く感じたので、おススメです。
② 夜は短し歩けよ乙女 /森見登美彦
こちらも語感に惹かれた系の作品になります。タイトルだけではなんの物語かわからないけど、なんとなく面白そうに感じます。ただ、「短し」や「歩けよ」といった、現代では使わない言い回しはこの作品の世界観を体現しているのだなと今になって思います。それに、おそらく「乙女」が主人公なのだろう、「深夜」に起こる出来事なのだろうと推測がつきます。
実際には作中のある登場人物が主人公に対して放った一言なのですが、読んでるときに「この一言をタイトルにしてるのかー」と不思議に思った記憶があります。タイトルが伏線になってるわけではないですが、作品の世界観を表す良いタイトルなのだと思います。
③ i /西加奈子
読む前から好きな「タイトル」もあれば(前述の2つ)、読んだ後に見返すと好きな「タイトル」もあります。西加奈子さんの「i」は色んな意味がかかっていて後者の意味で好きです。皆さんは「i」と聞くと何を思い浮かべますか?「私」という意味の「I」や「愛」といった変換もあります。また、数学が好きな人であれば虚数の「i」ともとれます。
この小説ではどの「i」なのか。是非読んで確認してみてください。
④ すべてがFになる /森博嗣
これは、読む前から好きなタイトルでありつつ、読み終わった後に見返すとより好きになったタイトルです。「F」とは何なのか、すべてがFになるってどういうことか。そういった疑問は物語の終盤で解決していきます。ネタバレになるので詳細は控えますが、素晴らしいタイトル回収のある作品だと思っています。あと、語感も好きです。
まとめ
以上4つを挙げてみました。ほんとうは他にも好きなタイトルの作品は色々あるのですが、それはまた次の機会に。
「好きなタイトル」について考えていると、少し長めの語感が好きなタイプのタイトルと、タイトル回収があるタイプのタイトルに分かれるのかなという気がします。皆さんも「好きなタイトルの本」があれば教えてください。