【LTV first】BizOps/CSOps/カスタマーセールス/カスタマーマーケティングの先にあるRevOpsに向けた一歩めを踏み出してみた【LT登壇】
こんにちは、朝でも夜でも比留間です。経営管理クラウド"Loglass"を開発・販売する株式会社ログラスでシニアカスタマーサクセスをしています。
ログラスの3人目のカスタマーサクセスであり、ビジネスサイドとして8人目の社員です。
以下に自己紹介や入社の経緯などをまとめていますので、私のことをよく知りたい方がいらっしゃいましたらこちらをご覧ください。
このnoteは「BtoBxSaaSxCS LT online #13 マーケ思考」のLT登壇を一部修正・加筆したnoteです。
「MAデータとSaaSユーザーデータの連携をもってRevOpsの一歩とする(仮)」
LT登壇枠が空いていたので「いけるかな」と思って、ババっと申し込んだら、主催者の駒谷さんが面白がってくれて登壇することができました。
前提として、少しログラスのお客様やマーケティングチームの活動について言及しないといけないのですが、、11月下旬にたくさんnoteが出ますので、公開されたらこのnoteにもリンクしたいと思います。
概要については会社紹介資料をご覧ください。
さて、本題に入っていきましょう。
経緯
3か月前(8月上旬)
当時の状態はこのようなものでした。
受注前(プリセールス)のマーケはめちゃくちゃやっているが、受注後(ポストセールス)のマーケティングはなんにもできてない!
カスタマーサクセス部で戦略的にリニューアル時や契約期中のアップセルを生み出せていない
サプライズアップセル、サプライズダウンセルが多かった
ダウンセル・チャーンも多すぎる水準ではなかったが、イシューを議論すると導入後さらに強い成果の実現やEBと価値の認識合意が不十分であることがイシューのひとつと捉えられた
2.5か月前(8月中旬)
上記の背景から、改善施策の検討を開始。元々RevOpsの概念自体は知っていました。各自Google検索いただけたらと思いますが、こうした概念です。
また、筆者理解では「CRO(Chief Revenue Office)」ポジションと強い関連性があると理解しており「CROがいるからRevOpsが進む」「RevOpsを進め、収益責任を経営レベルで担える人がCROになる」などニワトリタマゴのような関係であると認識しています。もちろん「COO(Chief Operation Officer)」も強く支援するのがRevOpsと捉えています。
RevOpsだけでなく、上記背景に関連しそうな情報(BizOps/カスタマーマーケティング/カスタマーセールスなど)を再度調べ直し、考えた結論は「RevOpsの実現がSaaS事業のオペレーションにおける(ほぼ)最終到達点」であることです。
RevOpsにおける最大の難所は「受注前(プリセールス)のデータ」と「受注後(ポストセールス)のデータ」を接続・統合して扱える状態にすることです。
私はERPのSAP導入・展開コンサルタントをしていたことがあり、SAPの営業管理モジュール、購買在庫管理モジュール、財務会計モジュールを導入すると、ビジネスデータがすべて繋がることを知っていました。
取引先(得意先)は営業も経理もおなじマスタデータを参照します。これがERPがこの世の春を謳歌した大きな要素のひとつです。
しかし、多くのSaaS企業はそうしたデータを一気通貫するシステム構成にしていないと認識しています。(実現手段も、SalesforceをCRM~SFA~カスタマーサポートとフルパッケージで契約するくらいしか思いつきません)
そしてログラスも例にもれず、そのような高級なシステムの使い方はしておらず、いくつかの独立したクラウドサービスを何種類も利用しています。
つまり、企業(ログラス)側でクラウドサービス間のデータを整えてあげなければいけないということです。
この辺りのデータハンドリングをやったことない人にとっては「カンタンそう」に思うかもしれませんが、やったことある人にとっては気が重い取り組みです。
クラウドサービス間をまたぐと、データは、
カラムの名前が異なる
必須・任意区分が異なる
受け付けられる文字数が異なる
受け付けられる文字形式(全角NGなど)
など、様々な制約に基づいてハンドリングする必要があります。またそれぞれ更新頻度も異なるため、どの時点のデータをいつ取るかなど業務的な考慮も必要となります。
興奮して少し書きすぎてしまいましたが、ともかく一筋縄ではいかないのです。カンタンならだれも「RevOpsがすごい!」「RevOpsを目指しましょう」なんて書かないのです。
厄介なことはせず、目線を下げて施策を動かすこともできます。しかしログラスには「LTV first」というバリューがあります。
「LTV first」。私の好きなバリューです。
DXコンサルタントとしての経験上、業務運用が本格的にはじまってから、データ移行・データ統合の取り組みをするのは本当に難易度・工数ともに高いです。
であれば、なにもない更地の状態でデータ設計と統合を行ってしまい、自然とRevOpsに繋がるようにすればいいと結論付けました。
達成したこと
その結果、こうなりました。
AccountEngagementとSalesforceには、セミナーや商談にいらしていただいた方のデータは登録されていますが、Loglassにはそのデータがないことがあります。
また反対に、Loglassに存在するユーザーデータはAccountEngagement(MAツール)とSalesforce(SFAツール)にはないデータでした。重なるのは「プリセールス施策に登場して連絡先交換しており、かつLoglassユーザーでもある方」の情報のみでした。
LoglassのユーザーデータをAccountEngagementにも登録することで、この状態が解消され、Loglassのエンドユーザー向け施策についてもAccountEngagementにデータが溜まっていくようになりました(開封率やリンクのクリック率などが追える)。
やったこと
法務担当と
利用規約の確認。プロダクトに登録されているメールアドレスデータ等を再利用してよいかジャッジしてもらいました。
BizOpsと
SalesforceやAccountEngagementなどプリセールスにおけるシステムのデータ連携がどのようになっているか、何が必須で何が任意かなどを教えてもらった(全体像の図解資料作成済みでした流石)
マーケティング・MA担当と
AccountEngagementの使い方、プロスペクトデータの一括アップロード方法を教えてもらい、連携後のデータのコンディションが適切かもチェックしてもらいました
エンジニアと
プロダクト(Loglass)のユーザーデータベースからユーザーデータの抽出。筆者が作成した変換ロジックを適用し、データシートを作成してもらいました
筆者
目的とゴールの設定し、関係者を巻き込んだ
AccountEngagement側とLoglass側のデータのギャップを埋めるために、変換ロジックなどを定めた
その後
AccountEngagementからメール配信し、施策の効果検証できるか試すために、ショートウェビナーを開催しました。(もちろんウェビナーコンテンツに手は抜いていません)
ここまで実に3か月弱。通常のお客様対応をしつつも、重要取り組みとして走り切りました。
終わりに
これから
データを繋げただけではいきなりRevOpsは実現しないので、これからもやることがあります。足元は以下に取り組んでいきます。
新規受注・オンボーディングが完了するごとにLoglassユーザーは増えていくので、AccountEngagementのプロスペクトリストが古くならないよう月次でリストの更新を行うオペレーションを構築する(CSOpsチームにボールを渡しました)
お客様価値、成果、便益の向上のためにどのようなお客様体験・コンテンツ・チャネルが望ましいか設計(こちらは筆者担当継続)
設計したものに対する施策の実行と効果検証(こちらも筆者担当継続)
よかったこと
同僚が協力的過ぎて「ログラス良い会社だな…。」となった。。
もちろん筆者から背景や目的の説明をするものの、こんなに早く実現できたのは他部署のみなさんがなにひとつイヤな顔をせず即時対応をしてくれたおかげです。
関わってくれたメンバー全員頼れる仲間だなと思いました。いつか頼られた時は恩返ししたいです。
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筆者がビジネスデータ設計・運用の第一歩は踏み出しましたので、それをさらに加速し、そうした環境で大活躍したい方を募集しています。
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また直近カスタマーサクセスについての交流・セミナーイベントを開催しますので、こちらにもぜひお越しください!
(参考)求人票
流動的ですので、最新情報は面談時にお伝えいたします。
最後までお読みくださり、ありがとうございました!
比留間