【詩】丸焦げポテト
水が止まった 噴水の
側を後ろ手 組み歩く
少し剥がれた 敷石を
靴で踏んだら 端が浮く
午後の日差しは はちみつ色で
甘い追憶 脳裏に垂らし
瞼の裏に 広げられた絵
なびかせるのは 秋の木枯らし
「イチョウはナゲット じゃああれは?」
「もみじケチャップ 竹はストロー」
「たぶん手水舎は フライヤー!」
君とふざけた あの日を想う
落ち葉のように 散る暦
掴もうとしても 降り積もり
君に会えたら 言いたいよ
「秋の桜は 丸焦げポテト」
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