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~究極のマインドフルネス~10日間ヴィパッサナー瞑想(ヴィパサナ/ビパサナ)


●はじめに/ヴィパッサナー瞑想に興味がある方へ

千葉県茂原市にあるヴィパッサナー瞑想センターにて10日間の瞑想を体験してきました。帰ってきたその日に、新鮮な感覚のままこの報告を書いています。送り出してくれ、かつ留守を支えてくれた、家族・スタッフ・関係者の方への報告と、自分の忘備録も兼ねて。
私自身はヴィパッサナー瞑想に関して予備知識ゼロで参加し、この報告もあくまで体験のみを元に書いています。よって、ヴィパッサナー瞑想を論じたり説明したりするものではなく、個人的感想だとご理解ください。ヴィパッサナーに関してより詳しく語ってくれるサイトもあるでしょう。
この報告は、私のようにヴィパッサナーに関しての素人の方が、瞑想に参加するための参考になることを目的として書いてみます。

●誰が書いているのか?

個人的感想とはいえ、私自身は「心と体の健康」を生業とし、日本、中国、シンガポールで教育会社の経営をしています。コロンビア大学教育大学院で教育を研究し、数千人への指導、日本・中国・韓国・タイで累計20万部の本の出版、一部上場企業や省庁への指導、など、20年の経験もあります。ヴィパッサナーは素人ですが、瞑想や心理療法、健康教育などはかなり詳しい方だと思います。そういうプロの視点からも感想を述べていきます。プロフェッショナルとは、「職業的な」という意味ですので、別に私が一流だとか言っているわけでもありません。

●宗教的バックグラウンドに関して

私、三宅裕之は基本的には無宗教です。まあ、一般的日本人と思ってください。初詣は行きますし、結婚式は奥さんが白無垢を着るために神社でした。結婚パーティは洋式。家のお墓はお寺にありますが、それが仏教の何宗だったかもすぐ忘れるほどです。
学生時代は英語の勉強のために教会に行っていたこともありますがクリスチャンではありません。あらゆる宗教にオープンです。
特定の信仰はありませんが、「大いなる意志」のようなものは何となく感じています。物事を決断する際は、人生の潮の流れのようなもの、自分以外の意志もたまに感じるようにしています。

●一言で言うと/ヴィパッサナーはキツイ、そしてとても実践的

いやあ、きつかったっす。笑 予想以上に。そして、予想以上に良かった。今までもたくさん瞑想系のセミナーは出たことがあったのですが、今回は完全に「修行」・・・ 精神的にというより、肉体的に本当に大変でした。
そして、ヴィパッサナー瞑想は、それはそれはプラクティカルで、科学的で、生理学的な「技術」でした。この辺りは後でまた述べます。

●参加のきっかけ/10年以上前にアメリカで知ったヴィパッサナー

ヴィパッサナー瞑想センター自体は、10年以上前にアメリカの大学院に留学していた時から知っていました。世界中にあり、無料で泊まれるのでヒッピーやバックパッカーの間でも有名。いつか行ってみたいな、と頭の片隅にはあり、今回、友人が茂原のセンターを紹介してくれたことがきっかけとなり参加しました。日本には京都と千葉にあります。ノリと直感で何も調べずに参加しました。ただ、「今が参加のタイミングだな」という人生の流れは感じていました。普段は海外在住なので、仕事や家族の状況も含め、ほぼ奇跡的なタイミングで参加できました。
さすがに10日間ネット接続もできない状況を作るのはそれなりの調整が必要。家族や関係者の理解と支えの元、参加に至りました。改めてこの場を借りてお礼をお伝えします。
ちなみに、日本のセンターができたのは1990年ごろで、千葉県にできたのは2009年ごろです。90年代のオウム事件の時はそれなりの風評被害もあったことと思います。

●何をしてきたのか?

はい、10日間の瞑想です。4時に起きてから21時半の消灯までひたすら瞑想。やばいでしょ?
ネットや携帯も没収。書籍や筆記用具すら持ち込み禁止。そして、10日間は会話やジェスチャーすら基本的に禁止。いくつかの質問をした以外はマジで無言でした。これだけでも完全に「デジタルデトックス」ができます。情報に囲まれた日常から完全に解放されます。

●ヴィパッサナー瞑想とは?

ヴィパッサナー瞑想を教えることは禁じられているし、教えたところで「絶対に1人ではできない」と断言できるので詳細は述べません。興味がある人は、ヴィパッサナーを広めた、ゴエンカ氏が書いている「ヴィパッサナー瞑想入門」を読むといいでしょう。
以下、簡単に書きます。これもあくまで10日間の瞑想における講話による知識と、その後語った瞑想のベテランの人から聞いた情報で書いています。
ヴィパッサナー瞑想とは、本来はブッダがやっていたとされる瞑想法です。それがミャンマーにおいて出家者においてのみ伝えられていました。それを、ウバキン氏という方が、在家者にも教えるようになります。そのウバキン氏から指導を10年以上受け、後にインドを中心として世界に広めたのがインド系ミャンマー人のゴエンカ氏という人物です。
僕の解釈では、ゴエンカ氏は、体系化することと広めることの天才です。元々は若くして大成功したビジネスマン。キリスト教におけるパウロのような役割でしょう。
ゴエンカ氏は仏教としては教えていなく、あくまで瞑想法として広めているので、様々な宗教の人を受け入れています。これも素晴らしい。

●ヴィパッサナー瞑想センターとは

今日では、世界150箇所くらいにヴィパッサナー瞑想センターがあります。宗教、国境、言語を超えている。すべてボランティアと寄付金で運営され、スタッフ・指導者ともに一切に金銭を受け取りません。このシステムが本当にすごい。

●瞑想方法はトレーニング

これも詳細は書きません。ざっくり言うと、最初の4日間は呼吸に集中するアーナパーナという瞑想のトレーニング。4日目にヴィパッサナー瞑想を教わります。ヴィパッサナー瞑想は、徹底的に皮膚感覚を鋭敏にするトレーニング。
なので、イメージ系の瞑想では全くなく、純粋なトレーニングに近い。皮膚感覚に集中するので「今」にフォーカスせざるを得ない。一切の想像、イメージ、何かを唱える、などはNG。
これは僕の解釈ですが、皮膚感覚と呼吸からアプローチすることにより、脳の中でもより動物的な部分にアプローチします。呼吸は脳幹という生命維持の部分なので、心臓や体温調整と関係ある脳の部位。皮膚感覚は脊椎から大脳に伝わるので、これも本能的な部分。つまり、思考や感情のもう一歩奥にアプローチするイメージ。だから潜在意識の深いところに効いてくるのだと解釈しています。
いずれにせよ、「常に変化する(生まれては消える)今」を客観的に観察することで、物事に反応せず、選択できるようになることを目指す、と理解しました。ポイントは、瞑想中に体の感覚が心地よくなっても恍惚感や渇望を得ず、客観的にいる。また逆に痛みを感じても、客観的に感じ、苦しまない。
これらにより、古い心の習慣(脳の反応)に気づき、物事に客観的に対処できるようになります。
また、数万人の臨床があるので、すべての進行や講話の内容、タイミングが計算しつくされている。これは本当にすごかった。何かがギリギリできるようになったタイミングで次のステップに移れるようになっている。まったく抽象的な内容ではなく、理にかなったトレーニングでした。これは想像と大きく違った点。

●10日間の進行

長い10日間でしたが、どんな感じだったかをさらっと。
まず初日。タクシーで茂原駅からセンターに向かう。運転手さんに「地元の人には瞑想施設は怪しまれていないんですか?」と笑って聞くと、「怪しまれてます」ときっぱり。そりゃそうだよね。。ただ、センターの近隣の方々はみなさん本当にご理解があるようです。
初日に瞑想センターに着くと、圧倒的な「気」があるのか、頭がクラクラする。こういう場に来て瞑想することにより、めまいや肉体的苦痛などの、ある種の「排毒」があることは覚悟したけど、さっそく来た感じ。でもそれも1時間ほどでおさまる。瞑想を始めてから排毒される人の方がずっと多いでしょう。ただ、必ずそういう症状があると先入観も持たないようにね。

●決意の瞑想!?

インパクトがあったのが、5日目の瞑想ホールの前に置かれた一枚の張り紙。そこには、「アディッターナ/決意の瞑想」と書かれている。読むと、「一日3時間のグループ瞑想の時には一切動かないようにする決意を持つように」と。マジかよ!?見るんじゃなかった。。今まで対極にあった「瞑想(リラックス)」という概念と「決意」という概念が組み合わさって目の前に登場。
4日目になって、何とか1時間の瞑想の間足だけは崩さずできるようになっていたのですが、背中は激痛のため瞑想中に軽くストレッチしながら取り組んでいました。それが、「動くべからず」と。
ただ、苦行ではないので、あまりに辛かったら自分で動いた回数を数えながら体を組み替えるように、と。ふう。それでも真面目にやってしまうのが日本人の性。ほとんどの参加者は動かずにやっていました。

●体の硬さと激痛、そして気づき

何がそんなにキツかったかと言うと、私は股関節が硬くて胡坐が上手にかけないのです。。。行ってから気づくのもどうかと思いますが。具体的に言うと、胡坐をかくと坐骨が立たないし、膝も上がってしまう。1時間の瞑想も、一日2回目ともなると、ラスト15分はお尻の外側の筋肉が激痛。もちろん辛ければ諦めてもいいわけですが、ギリギリまで耐えるようにしていました。ここまで肉体的苦痛を「自主的に」耐えたのは、10年前にアフリカ最高峰のキリマンジャロに零下数十度の中、登頂した時以来でした。いや、誇張なしにそれくらい辛かった。
しかも目をつぶっているから時間がわからない。
これが高校の部活の試合中だったら、きつい時間帯にベンチの後輩に向かって、
「おい!あと何分!?」とどなり、
後輩の中野が時計を見ながら「あと5分です!!」と大声で伝え、
「ここ勝負だぞ!ラスト5分集中!」とか言って気合入れるわけですが
とにかく沈黙・・・
「頼む中野、教えてくれ」と心の中で祈ることもしばしば。

ただ、この激痛も、修行としては、「痛み」を「苦痛」とはとらえず、客観視していきます。すると、ある瞬間にふっと抜けることがあります。また、肉体的な痛みも、本来持っている心の習慣が痛みとして出ているととらえることもできます。私自身も10日目の朝、激痛に耐える中でふっと気づいた自分の内面的怖れがありました。それに気づいた時に体も楽になったりします。
ただ、我慢しすぎてもいけません。指導者の方も我慢しすぎて体を痛めることもあると言っていました。あんまり無理しないでね。
私のように体が極めて硬い人や障害のある人は、座禅や胡坐用のクッションを持っていくといいでしょう。熟練者によるとキャンプ用のエアクッションがお勧めだそうです。

●食事と体重/4キロ減

食事は動物性が一切ないビーガン食で、とてもおいしかった。個人的には。白米と玄米の両方があり、朝はパンもある。夜は5時頃に少量のフルーツとポップコーンが出るだけです。コーヒーや砂糖もおいてあったりするし、朝はジャムもあったりするので、それらをたくさん取ったり、ごはんを食べすぎたりすれば太るでしょう。ただ、健康的な食事なので基本的に体はすっきりするでしょう。
見た目が太っている人は、パンやジャムをたくさん食べていたし、すっきりしている人は玄米菜食でしたね、やっぱり。ただ、全体的には見た目がすっきりしている人が非常に多いです。
私自身はせっかくだから体も完全にディトックスしたかったので、節度を持ってお食事をいただき、結果として10日で4キロほど痩せ、体脂肪も10%を切ることができました。調子に乗ってすぐに血液検査まで行きました。笑 

●どんな人が参加しているのか?

最終日になって初めて他のメンバーと話すことができたわけですが、極めて普通の人たちが参加しています。近年の瞑想ブームもあるでしょう。この方面に意識が高い人が多いです。健康も含めて。なので、いい人たちが多い。すごく悩んでいるような人は一人もいませんでした。
年齢はざっと見たところ、平均は40歳手前ってとこでしょうか?20代前半から60代くらいまで幅は広いです。年齢層は、一年のどの時期に参加するかにもよるでしょう。
私が参加した時は、男性女性ともに35人くらいでした。時期によっては100人くらいのキャンセル待ちになることもあるようです。

●マインドフルネスや他の瞑想との違い

私のざっくりとした瞑想法のとらえ方は、「心理療法系の瞑想」と「今にフォーカスする瞑想」です。前者の心理療法系の瞑想は、イメージなども使って潜在意識を整えたり、時には治療までしていきます。この手法は自分でもできるし、他者に対してセラピーとして行うこともできます。私も自分にも他人にも使います。時間軸も今だけでなく、過去や未来に飛んだりします。
後者の「今にフォーカスする瞑想」はヴィパッサナーのように、割と王道系の瞑想。自分の足にフォーカスする「仏教の歩行瞑想」などもこちらの部類。今にフォーカスしていくと、悩みは消えます。なぜならすべての悩みは過去と未来にしかないからです。過去の後悔と未来の不安。
マインドフルネスも後者の「今にフォーカスする瞑想」です。仏教×心理学と言われているくらいなので。マインドフルネスを広めた人は間違えなくヴィパッサナーも学んでいます。ただ、マインドフルネスの方が、瞑想時間も含めてずっとライトに行っています。1日10分とかだし。また、ヴィパッサナーは、ブッダがやっていた瞑想法ですし、戒律っぽいものもあるので、どうしても仏教色が多少出ます。参加する前は知りませんでしたが。
マインドフルネスは、多宗教・多文化・多人種のアメリカで作られたものなので、徹底的に宗教色を排除しています。ただ、ヴィパッサナーも、ブッダのことは出てきますが、仏教やブディズムという言葉は一切出てきません。なので、多くの宗教の人に受け入れられています。
ちなみに、マインドフルネスや瞑想を教えている人は、絶対にヴィパッサナーを経験しておくべきです。深みが違います、まったく。

●寄付金と奉仕に関して

前述したように、ヴィパッサナーは世界的にすべて寄付金とボランティアで運営されています。そして、あらゆるスタッフが金銭を受け取らない。指導者もね。
10日目に寄付金を払う機会があります。ただ、この寄付金は自分が今回参加した費用を払っているわけではありません。自分はあくまで、「無料で他者から施しを受けた」のです。この感覚がとても大切。なので、何があっても文句は言えません。辛かろうが、ご飯がまずいと思おうが、指導方法に文句があろうが、宿泊施設に文句があろうが、とにかく無料で他者から施しをうけているのです。そこには感謝しかない。
最後に払う機会がある寄付金も義務ではありません。そこで払うお金は、あくまで今後の参加者のためのもの。自分がお世話になったお金ではないのです。この考え方はとっても好きですね。ただ、行かれる方はご自身の状況に応じてしっかり寄付をしていただけると嬉しいです。もちろん世の中には生活保護の方や学生さんなどいろんな方がいると思うので状況に応じて。
1泊3食ついて、朝から晩まで学びの指導を受けたら、一般的にはそれなりの額でしょう。常識的には民宿以上の価格。また、施設運営には当然ながらとてもお金もかかっていることと思います。
一方、寄付金よりも尊いと思ったのが奉仕者serverと呼ばれるボランティアの方々。実際に身を運んで労働力を提供することほど尊いことはありません。本当にありがとうございました。

●10日間での変化と気づき

10日間では様々な気づきがありました。肉体的にも前述のように大きく変化しました。内面としては、最終日に体験をシェアしたところによると、男性はどこかのタイミングでほぼ必ず「情動(性欲)」的なものが出てきます。性欲自体は悪いものではないので、必要以上の渇望とでも言ったほうがいいかな?僕はそんなに隠すタイプではないので最初から登場。笑 そして数日で消えていきました。多くの人は後半に現れたようです。みんな奥底にしまっているのでしょう。ムッツリだね。
そのあとはビジネス上での気づきや、様々な内面の気づき。ふと気づくこともあれば、体の反応の解釈から気づくこともありました。また、これまで学んできた心理学的な知識も私の場合は大いに有効でした。自分が抱えている根源的怖れみたいなものはだいたいわかっているので、「ああ、これがこうやって出てくるのね」と理解できる感じ。ただ、それを頭で理解するのと、体を通じて経験するのでは全く質が違う。潜在意識の奥まで響く感じ。大脳から脳幹までずしっと来る。
完璧主義、結果を出さねば、人と違っていなければ、正しくなければという怖れ、認められなければという怖れ、「他にはもっと楽しい場所があるのでは?」という渇望や留まることへの怖れと苦痛。そんなものに改めて体を通じて気づきます。
また、体感覚が超鋭敏になるので、自分の感情が体や呼吸、血流に出てくるのがビンビンにわかります。
また、10日間も仕事から離れ、メールすら見ないのは初めてでした。それでもスタッフのおかげでビジネスは回っていました。これも気づき。コントロールは不要。そして、世の中の多くの情報は別に仕入れなくてもよい、ということも気づき。自然の中で浸り、日本の良さを再認識したのも気づき。

コース中は、メモは持ち込みすら禁止ですが、帰ってから書いたメモには10個以上のアクションと、8個ほどの一生続けていきたい習慣ができました。これらができれば私の人生は激変するでしょう。あくまで勝負はこれから。
もちろん、ヴィパッサナー瞑想がすべてを解決するわけではありません。ゴエンカ氏も糖尿病でしたし。(糖尿病が悪いと言っているわけでもありませんが)

●続けるということ/シーラ(戒律)に関して

「勝負はこれから」と書きました。そう、あくまでこれから。まずは朝晩1時間ずつの瞑想をしばらくは続けてみる決意です。いやあ、10日も時間投資しちゃったしね、やるしかない。少なくとも半年、理想は1年。できなかった時にへこまないのも大事でしょう。
思いついたアクションと習慣もすべて実践します。その後また報告しますね。
自分へのプレッシャーのためのために少しだけこの場に書いてしまうと、
ビジネス系では
「嘘をつかない、誇張しない。(演出はOK。笑)」
「心と体の健康を伝えるコンテンツサイトの設立」
「脳、体、人間関係、の教育をライフワークとする」
近い将来シンガポールに移住予定ですが、
「アジア発、英語圏向けの、心身の健康に関わる教育ビジネスの展開」
などなど
メンタル、食生活、健康系では
「朝晩1時間の瞑想を半年は続ける、理想は1年」
「白砂糖系のお菓子や人工甘味料は生涯食べるのをやめる。(致し方ない状況は除いて) 果物も一日こぶし半分まで。」
「肉、卵、乳製品は自分から注文、購入しない(魚も週一程度に)」
「季節に1回血液検査に行く」
「太った時は低糖質ビーガンの生活をする」
などなど。

ちなみに、朝晩1時間ずつの瞑想を続ける自信は全くありません。笑 なので、瞑想コーチをつけることにしました。お金をお支払して、朝晩の報告をし、時に相談するようなベテラン瞑想者のコーチ。ついでにフィジカルもレポートします。
朝の瞑想はできるかもしれませんが、夜が難しそうなので会社も活用します。ただ、瞑想する姿を人に見せるとパフォーマンスになってしまうので要注意とのこと。こっそりやるから見ないでね。

また、最終日に話したベテラン瞑想者の方が参考になることを言っていました。その方は、この道10年以上、インドの瞑想センターで2年も瞑想したような人。10日間コースも毎年来ていますが、普段はセールスマンをやっているらしい。
その方が言っていたのは、「シーラが大事です」と。
シーラとは、ヴィパッサナーで言われる5つの戒律。

・いかなる生き物も殺さない。(動物性を一切食べてはいけないわけではない)
・盗みを働かない。
・性的な不義を働かない。(自慰行為もあんまり良くはないとのこと。笑)
・間違った言葉と使わない。(怒り、悪口、嘘、誇張、など。繰り返しますが演出はOK。笑)
・酒や麻薬などを摂取しない。(10年前にお酒をやめたのでこれが一番簡単)

これがベースにあっての瞑想になる。まあ、わかるよね。瞑想は技術なわけだから、その前段階の心と体ができていないといけない。スポーツと一緒。この道10年以上のベテランが言うので重みがある。

●解脱とは?指導者への質問

日本で指導している方は20人弱いるそうです。私の時の指導者の方は日本の第一人者の女性で本当に愛と厳しさに溢れる素晴らしい方でした。昼休みに質問タイムがあるので、最終日と前日に、お礼をお伝えすると共に、いくつか気になっていることを聞きました。

・渇望と希望の違い
・情動について。笑
・解脱した状態とは?
・どこまで体の痛みに耐えるべきか?
・ヴィパッサナーの歴史

とかを中心に聞きました。

渇望と希望の違いは、私が解釈していた通りで、渇望はfor me、希望はfor you。
解脱した状態とは、
・反応せず選択し、
・他者に共感し
・愛と慈しみを持った状態
とのこと。

本当に素晴らしい指導者の方でした。最終瞑想の後は、何も言わずに去って行きます。こちらは御礼すら言えない。かっこよすぎました。

●アジア発の世界コンテンツとういう衝撃

私と弊社のミッションは、「心身の健康とコミュニケーションを通じてより豊かな世界を」です。そのためにやりたいことの一つは、アジア発の心身に関わる教育コンテンツによる世界への貢献です。それを、国境・言語・宗教を超えて、具体的な施設まで展開しているゴエンカ氏からは大いなる刺激をいただきました。数年前にアメリカでマクロビオティックを学んで桜沢如一氏や久司道夫氏のことを知った時以来の衝撃。こちらもやりますよ。勇気をいただきました。

●終わりに/参加を迷っている方へ

ふう、長くなってしまいました。多くのことを記憶にとどめておきたかったのと、お役に立てる情報を出したかったので長くなってしまいました。少しでもお役に立てれば幸いです。限られた情報の中で書いている個人の体験・感想ですので、ヴィパッサナーのベテランの方からは異論もあるかもしれません。お許しください。
参加を迷っている方は、きつさを覚悟して、それでもやっぱり参加するべきでしょう。このページを見ているということは、流れがきているのかもしれません。

最後までお読みいただいてありがとうございます。
瞑想すれば迷走しないよ、きっと。
Be happy

三宅裕之
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twitter: https://twitter.com/hiroyuki_miyake

(2016年8月22日  記)

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