オリンピックボランティアが見た台湾
麗しの島
台湾は古くはFormosa 麗しの島とよばれ、日清戦争後の下関条約から太平洋戦争の終結までの期間、日本の統治下にありました。1995年後頃に仕事で頻繁に台湾を訪れていました。
台湾に初めて訪れた時、なにやら古い懐かしいような記憶が蘇ったのを記憶しています。少年のころに戻ったような感覚、不思議な体験でした。もっと驚いたことは、ご年配の方がきれいな日本語を書くこととじゃべられることでした。確かに日本が台湾を統治していた時代があったのだと実感しました。
日本統治時代には、台湾総督府など多くのインフラが日本の技術でつくられました。八田 與一という人をご存じでしょうか?台湾で多くの土木工事を手掛けて、今でも尊敬される日本人として知られています。
日本人の統治が良いことばかりではなかったと思いますが、日本が去ったあとの蔣介石の国民党政権の統治は日本より過酷だったと教えてもらいました。ですので、今でも台湾の中では本省人(昔からいる台湾人)と外省人(蒋介石と一緒に来た台湾人)という言い方が残っています。
台湾とオリンピック
中国本土は当然台湾は中国の一部と主張しているわけで、台湾の選手は台湾国旗ではなく、オリンピック用の旗を掲げて出場します。現在の台湾では70%の人が、自分は台湾人だ(中国人ではない)と認識しており、半数の人は台湾独立を望んでいるようです。ただし中国が独立を認めることはありえないので、この微妙な問題は当面解決されることはないでしょう。