I Voted
気が付けば大統領選挙まであと半月。期日前投票を済ました人たちが『I Voted(投票済み)』というバッジをジャケットや鞄につけているのを良く目にする。そういえば4年前もコロナの中出張中のアメリカで選挙当日を過ごした。もう4年も経つ。あの頃と今では世の中も自分の状況も大きく違う。トランプだったらどうなってた。バイデンだからこうなった、ハリスだとどうなる、等々、よく耳にする。当たり前だが誰がリーダーになるかで大きく世の中は変わる。冷笑的な空気がここに無いわけではないが、誰がなっても同じということは無いと思う。
さて、週末は日本で衆議院選挙。アメリカに来てから初めて投票する国政選挙。国外から投票できる「在外投票」制度があり、是非活用したいと思っていた。しかし、手続きにかなり時間もかかり、22年の参院選は投票の機会を逃してしまった。海外生活スタート時のバタバタの中、何年かに1度の選挙に備え、余裕を持って申請できない人は多くいるだろう。それでも在外選挙人名簿に登録されている在外邦人数は約10万人おり、そのうち約2割が実際投票するらしい。投票率があがれば激戦の選挙区などは結果にも影響してくるんじゃないだろうか。
在外投票をするためには、出国前に住民票があった選挙区の在外選挙人名簿に登録される必要がある。詳しくは総務省や外務省のHP参照。アメリカの場合、最寄りの領事館に申請を行うこととなる。私が申請した時は在外選挙認証の取得まで2-3ヵ月かかるとされた(今年の7月からは短縮化の取り組みで手続きに変更があったそう)。最も、僻地に住む私は簡単に領事館に出向くことができず、郵送で申請書を送付し、本人確認のため領事館とのビデオ面談を経て、数カ月かかってやっと在外選挙人証を手に入れた。
衆院早期解散の動きがでてから地元の選管に投票用紙の申請を行い、投票用紙をゲットできたのが昨日、米国時間10月23日。小選挙区、比例、国民審査の投票用紙3枚が送られてきた。選挙区の候補者や、裁判官の名前などの情報は一切同封されていなかった。せめて候補者名や所属政党などの情報がないものかと思ったが、すぐに投票用紙に記入し、Fedexで即送り返した。到着予定は26日の土曜日中となっている。居住地の郵便事情によっては時間切れになることも多いだろう。アメリカの郵便は遅延や紛失がよくあるので、27日の〆までに届くか際どいところだ。だが、とにかく私は投票した!
この国では人種を理由に権利をはく奪されていた時代があった。異議申し立ての積み重ねで弱者を守るルールができたり、権利が獲得されたりする社会。日本だって私のような一般人が意見を表明したり、異議申し立てを行う権利も且つてはなかった。是非自分が持っている権利を行使したい。とはいえなかなか手続きや時間的なハードルも高い。投票のコストとしては申請などの速達送料もろもろで合計100㌦と費やした時間くらいだろうか。それでも私の1票は締め切りに間に合うかどうかわからない。だからこそなお、投票できる人はしたほうがよいと思う。日本に戻るのが何年後かはわからないけど、明日以降の将来のため、私の一票よ、ちゃんと届け。
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