【自然に触れることや自己主張の技術】中医養生学
中医養生学的に自然に触れることだったり自己主張をしたりすることについて解説していきます。
自然に触れることの重要性
中医学では、自然の五行(木、火、土、金、水)が心身に大きな影響を与えると考えられています。これに基づき、ストレスを解消するには自然の要素に触れることが効果的です。具体的には次のような方法があります。
木に触れる: 森や公園に行き、木に触れることでリラックス効果を得ることができます。木に抱きついたり、その存在を感じることで心が落ち着きます。
火を見る: キャンプファイヤーや焚き火を見ると、不思議と心が穏やかになることがあります。火の揺らぎは緊張を和らげ、心を鎮める働きがあります。
土いじりをする: ガーデニングや土いじりは、自然とつながり、気持ちをリフレッシュさせるのに良い方法です。土の感触を感じることで、地に足がついた感覚が生まれます。
※土用は土にふれてはいけないとされます。詳しくは養生学で金属に触れる: 金属に触れることは、体のエネルギーを調整するのに役立つことがあります。金属の冷たさや硬さを感じることで、気持ちが引き締まります。
水に触れる: 川の流れや海の波音を聞きながら水に触れると、心が洗われるような感覚が得られます。水の流れは感情を浄化する効果があります。
これらの活動を意識して行うことで、人工物に囲まれた日常から離れ、自然と調和したリラックスを体験できます。人工物には誰かの意識や意図が込められており、それが無意識のうちに私たちにストレスを与えることがあります。そのため、自然に触れることで、自分の中のエネルギーをリセットすることが大切です。
アサーション(自己主張)の技術
ストレスの原因として「断れない性格」が挙げられます。中医学でも、感情を溜め込むことは気の滞り(気滞)を引き起こし、体に悪影響を及ぼすと考えられています。これを改善するための技術として「アサーション」があります。
アサーションとは: 自分の意見や気持ちを、攻撃的にならずにしっかりと伝える方法です。相手を傷つけずに自分の立場を主張することで、お互いの理解を深めることができます。
主語を「私」にする: 「なぜ遅れるの?」ではなく、「あなたが遅れると私が困るので、時間通りに来てほしい」と、自分の気持ちに焦点を当てて伝えることが重要です。これにより、相手に配慮しながらも自分の気持ちを表現できます。
「分かってほしい」を捨てる
他人に自分の気持ちを察してもらうことを期待するのは、往々にしてストレスの原因になります。自分の望みをしっかりと伝えることが重要です。中医学的には、気の流れを良くするためには感情を溜め込まないことが大切です。
具体的に伝える: たとえば、「何が食べたい?」と聞かれた時に「どこでもいい」と答えると、自分の希望が伝わらず、後で不満が残ることがあります。「あれは嫌だけど、これならいい」と具体的に伝えることで、自分の気持ちをしっかり表現できます。
選択肢を与える際の注意: 選択肢を与える時は、どちらでも本当に受け入れられるようにするか、希望があるならはっきり言うことが大切です。相手に選んでほしいのに、本当は違う答えを期待していると、ストレスが生まれてしまいます。
これらの方法を実践することで、心の負担を減らし、ストレスとうまく向き合えるようになります。