第20回定期勉強会
こんにちは😊
去る1月20日(金)に、第20回オンライン定期勉強会が行われました✨✨
今回は、”広島県立障害者リハビリテーションセンター”の三谷良真先生と” 重症児デイサービスあすか/訪問看護ステーションあすか”の小柳翔太郎先生から、
「症例から多施設連携について考える」
というテーマで講義をしていただきました🥸✒️
今回の勉強会では、 整形外科手術に向けて病院と地域で理学療法評価や目標を共有して関わることができた脳性麻痺児の症例について講義が行われました。
まず、三谷先生より、「施設間でどのような情報を共有するべきか?」について
問題提起がありました。
ここでは、「各施設が子どもの状態を共有することが難しい」という現状の原因として、
・客観的評価より主観的評価を主に使用されている施設が多いこと
・GMFMやPEDIなどのゴールドスタンダードと呼ばれる評価でさえも使用率が低いこと
の2点が挙げられていました。
✅日本小児理学療法学会「小児理学療法実態調査2018」
https://www.japanpt.or.jp/assets/pdf/activity/investigation/2018shouni.pdf
また、各施設で共有すべき情報として、
・目標
・客観的評価(GMFMなど)
が挙げられていました。
目標設定については、
小児リハにおける臨床意思決定モデルである、READ Modelや脳性麻痺児に対する臨床実践ガイドラインが紹介され、
どちらの文献においても「まず目標設定から始めることが推奨」されていました。
✅Novak, Iona, et al. "Rehabilitation evidence-based decision-making: the READ model." Frontiers in Rehabilitation Sciences 2 (2021): 726410.
✅Jackman, Michelle, et al. "Interventions to improve physical function for children and young people with cerebral palsy: international clinical practice guideline." Developmental Medicine & Child Neurology 64.5 (2022): 536-549.
次に、小柳先生より、
「どのような情報を共有すれば家族の意思決定支援につながるのか?」という
テーマで脳性麻痺を有する女の子の症例提示がありました。
ここでは、複数回のボツリヌス療法を行った後に整形外科手術を行うまでの経過を
目標設定や客観的評価の経過と合わせて紹介されました。
また、ご家族に伝えてきたこととして、
そして、手術を行う病院に提供した情報(客観的評価)とその意義として、
・COPM:「何のための手術」なのかを共有する。
・ROM・MTS
:ボツリヌス療法が効いている時と効果がなくなった時の状態を共有する。
・GMFM
:これまでの運動発達の経過を共有する。
どの項目で取りこぼしがあるかを共有し、COPMで設定した活動の難易度の
妥当性を共有する。
理学療法介入の難易度設定の参考となる。
・PEDI:病棟での生活の参考となる。
が挙げられていました。
最後に、三谷先生より、「症例を通した施設間連携の意義と課題」として、
今回の講義のまとめがありました。
今回の講義を通して、地域と病院が一貫した目標で介入するためには施設間連携が重要であり、どの施設とも円滑に情報共有できる仕組みができればいいなと感じました。その中でも、目標設定においてはふわっとしたものでなく、具体的な生活場面の中での行為についてであることが家族や施設間で共有する上で重要であると感じました。また、客観的評価においては評価項目の詳細まで細かく見て、家族や施設にフィードバックしていたことがとても印象的で参考になりました🙃🔥
今回も多くの方に参加していただくことができました!
参加していただいた皆様、お忙しい中ありがとうございました😆🙏
次回は2月16日(木)21:00〜
津川基先生に
「障がい者サッカーへの参加」
をテーマに講義していただく予定です🙋♂️
広島市内での活動されている障がい者サッカークラブ「A-pfeile広島」についてや歩行器やクラッチを使っていても参加できるウォーキングフットボールについての話が楽しみです✨✨
✅『Facebook:A-pfeile広島』
広島県近辺で活動している方で興味を持たれた方は、是非とも参加していただければと思いますのでよろしくお願いいたします🥺🤲