第10回定期勉強会
こんにちは😊
去る1月19日(水)に、第10回オンライン定期勉強会が行われました!
今回は、”広島県立西条特別支援学校”の藤本圭司先生から、
「特別支援教育の実践から考える多職種連携」
というテーマで講義をしていただきました🥸✒️
今回の勉強会では、藤本先生が担当していたある児童について、
① 誰とでも安全に食事ができ、必要量を安定して食べる力(摂食)
② 言葉掛けに対して、表情を変えて気持ちを表現する力(表現)
③ 背筋を伸ばして座位の姿勢を保持する力(姿勢)
④ 主体的に手を動かし、応答したり、好きな事を楽しんだりする力(手の動き)
の4つの卒業までに身に付けて欲しい力についての実践報告が行われました。
実践① 「摂食」・「表現」については、
体重や肥満度などの数値や出席状況、生活リズムやADL、身体面や認知・感覚面の現状から摂食、表現、姿勢、手の動きの課題の関連をまとめた課題関連図が提示されました。
そして、自立活動の目標として、
「給食や歯磨きの際に、口を大きく開くことができる(摂食)」
「横抱きや揺れ遊びの際に表情を変えることができる(表現)」
この2つを挙げ、日々の学校での取り組みやSTや歯科医との連携が紹介されていました。
その結果、誰とでも安全に食事ができ、必要量を安定して食べる力がついたと共に、表情が豊かになり、喜怒哀楽の表情がわかり易くなっていました。
実践② 「手の動き」については、
自立活動の目標として、
「膝立ちの姿勢を教師と一緒に保持することができる(姿勢)」
「手に触れた物に目を向けて、手を動かすことができる(手の動き)」
この2つを挙げ、取り組みが紹介されました。
発作対応には、アプリや医療的ケアサポートマップを用いて保護者や校内看護師との連携を行い、うつ伏せや膝立ち位にはPT・OT・義肢装具士との連携が紹介されていました。また、手の動きではゲームでの視線入力や業者と連携し、腕保持装具を自作されていました。
その結果、棒スイッチを使用したり、手の動きでリズムを取ることができるようになりました。
実践③ 「ICT機器の活用等」については、
集中リハビリのため転校した際にICT機器を活用した家族とのオンライン面会や遠隔での学校行事の参加についてこれまでの見る力を高める取り組みの振り返りとあわせて紹介されました。
勉強会後の懇親会では、学校の先生方にも多く参加していただき、意見交換をすることができました😆✨
その中で印象的であったのは、
◎教育現場には医療のNBMにつながる情報があるため、教育と医療が深く連携することでNBMとEBMを組み合わせて、児童生徒や保護者に寄り添った治療・支援を考えていくことが理想的である。
◎ICFは、教育と医療をつなぐ共通した枠組みであるが、教育現場においてICFを活用した実態把握にはまだ課題がある。
→「F-Words」を活用することで、教育と医療が協働しやすくなるかもしれない。
※ F-Words:ICFの枠組みの中に、6つのFから始まる言葉(Function、Family、Fitness、Fun、Friends、Future)を当てはめたもの。障害をもつ子どもたちについてどのように考えるべきか提唱された概念。
◎児童の主体的な関わりのためにどのような環境調整を行えばよいかについて、教育と医療が協働しながら考えることが望ましい。
今回の講義を通して、特別支援学校で日々どのような取り組みをされているかを知ることができ、学校と医療との連携や顔の見える関係づくりができればと思いました。また、学校から施設に生活場面が変わると必要とされる力が変わること、主体性を持った取り組みの重要性がとても印象的でした。医療現場で働く立場としては子どもの参加場面は学校と思いがちですが、学校以外での生活場面や卒業後の生活で求められる力も考えて子どもたちと関わっていく必要があると感じました🙃🔥
今回は広島県内の教員の方々も多く、60名以上の方に参加していただくことができました!参加していただいた皆様、お忙しい中ありがとうございました🙇♂️💧
次回は番外編として2月2日(水)21:00〜
「デジリハについて」
通常回として2月16日(水)21:00〜
「障がい児家族の「やりたい」を支援する〜Familink*を通じた多施設連携のカタチ〜」
について講義していただく予定です。
広島県近辺で活動している方で興味を持たれた方は、是非とも参加していただければと思いますのでよろしくお願いいたします🥺🤲