京都 祇園祭
実家から宅急便が届いた。
宅急便の中に京都のなま八つ橋が添えてあった。先月帰省した際にやっぱりなま八つ橋が家にあって懐かしいとか久しぶりとか美味しいとか言って食べたことを母がしっかり記憶していたのだろう。八つ橋には柔らかいなま八つ橋と焼いて固くせんべいの様になった八つ橋がある。それぞれ違う食感があるのだが個人的にはなま八つ橋の方が八つ橋本来の甘さが楽しめて美味しいと感じる。一方、父は五色豆が好きだった。
京都で7月と言えばやはり祇園祭を連想する。今年はもしや、、、と思いインターネットで調べてみるとやっぱり山鉾巡行は今年は中止だそうだ。
インバウンドが期待出来ないこの時節柄逆にかつての日本古来の雰囲気が楽しめるのではと思っていたが少し残念だ。
もう20年ほど京都に足を踏み入れていない。祇園祭の雰囲気も変わったのだろうか。宵宵宵山、宵宵山、宵山と続く本番巡行前の夜のそれぞれの町の山鉾を楽しめるひとときの方が夏の暑さを少しでも避けられて楽しかった。
京都の夏は暑い。冬の寒さもそうなのだが京都の暑さや寒さは風のないそれだ。じっとりとまとわりつく汗がなかなか乾かない。
福岡に生まれ育った母は京都の祇園祭を初めてみたときビックリしたそうだ。博多祇園山笠をイメージしていた母にしてみれば勇壮な男の祭りを見れると思っていたらしい。実際は山鉾はゆっくりゆっくりコンチキチンと鈴の様な祇園囃子を鳴らしながら進む。博多のお祭りに比べて京都のお祭りはお公家さんのしゃなりしゃなりした女性的なものに見えたのだろうか。
学生時代に楽しめたあの祇園祭は今のそれとどれほど違うのだろう。時折テレビで見る京都の街並みは高いビルが林立し自分が知るかつての京都の街並みではない。
そう言えば祇園祭で売っていたちまきを食べられると誤解して後でがっかりした友人がいた。さすがに今でもちまきは家に飾るもので食べ物でないのは変わらないだろう。