【書評?】あなたの人生、片づけます
こんばんは、廣瀬です。
今日は、垣谷美雨著 あなたの人生、片づけます(双葉文庫)を書評?していきたいと思います。お片づけ小説というものはどんなものかと思い、買ったものの2年近く積読していました。今日、なんとなく手に取ってみたら数時間で読了。とても面白かったので、一刻も早く書評?を書きたいと思いました。それでは、あらすじの紹介からしていきましょう。
あらすじ
社内不倫に疲れた30代OL、妻に先立たれた老人、子供に見捨てられた資産家老女、一部屋だけ片づいた部屋がある主婦……。『部屋を片づけられない人間は、心に問題がある』と考えている片づけ屋・大庭十萬里は、原因を探りながら汚部屋を綺麗な部屋に甦らせる。この本を読んだら、きっとあなたも断捨離したくなる!
(裏表紙より)
感想
ああ、十萬里さんが現実世界に居たら……! 読み終わった後の私は、十萬里さんが居ないこの世界を恨みました。
片づけ本は色々と読んできたけれど、片づけ小説は初めて読みました。そして、初めて心に響きました。断捨離も、こんまりも私にはなにも響かなくて、というか嫌悪すらしていたのですが、この本はなんとスッと私の心に入ってきました。
何がそんなに響いたのか。正直、自分でもよくわかりません。でも『片づけられない人間には、心に問題がある』というのはなんとなく、自分の中で納得出来たのです。
この本の中には、4つのケースが出てきます。特に私の中で印象に残ったのは、ケース1とケース4ですね。最初と最後だから印象に残ったというわけではなく、お話として私の中に残りました。
ケース1は社内不倫に疲れた30代のOLのお話。なんだか私と重なるところがいっぱい。あ、私は不倫はしていませんが。不思議と重なる部分が多かったんです。心の疲れが似ていたのかもしれません。このケースが片づきはじめた時、私の心も少しスッキリして、片づけたい欲が湧いてきたのです。
ケース4は一部屋だけ片づいた部屋がある主婦のお話。このお話はなんだか少し物悲しく、けれど片づけが動き始めた時、清々しい気持ちになりました。この本の最後を締めるのにふさわしいお話だと思います。
その他だと違った意味での印象に残ったなのですが、ケース3でしょうか。長崎弁が出てくるのですが、長崎出身の私が読むとなんだか変な感じ。他県の人が思う九州方言ってこんな感じなの? めちゃくちゃ不自然だよ? という気持ちが湧き出て、一瞬集中が途切れました。私は長崎市出身じゃないので、長崎市出身とかだとしっくりくるのかな……。いや、うーん、でも……。話の本筋とは関係ないところで違和感がむくむくと。とはいえ、それ以外はとても読みやすい作品でした。
終わりに
というわけで今回は垣谷美雨著 あなたの人生、片づけます(双葉文庫)を書評? してみました。片づけが苦手な私ですが、片づけをしたい気分になりました。
つきましては、この作品を読み終えた数分後に半分に割ってしまった眼鏡から捨てたいと思います。
ああ、予備の眼鏡なんてないのにどうしよう。
まあ眼鏡は何とかなるでしょう。ではここまで読んでくださってありがとうございました。また次回の更新でお会いしましょう。
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