「弁証法的行動療法⑦」承認と同意は違うと言いたい、ボーダーライン・パーソナリティー症・複雑性PTSD
自分は太っているという人は、
「私は太った人間だ」という自己構成概念をもっています。
その人に対し、太っていないと思っているのに、
適当に同意すれば、なんだか変な感じが残ると思います。
自分はブサイクだと思い込んでいる人に対しても、
同じようなことがおこります。
自分を他人に「承認」して欲しいのなら、
「太った私」「ブサイクな私」に、同意させなければなりません。
他人が「あなたは、決して太っていないし、ブサイクでもない」といえば、
非承認されることになります。
ちょっとややこしいですが、
「私は無価値だ」と自己構成概念をもっている人に対し
「あなたには価値があるんだよ」と言ってしまうと、非承認を与えてしまいます。
「私は無価値だ」と思っている自分を、他人に承認してほしいと
心の底から願っているのだと思います。
そこで、
「そうですね、あなたは無価値ですね」と言ってしまうと、
ただの同意となりケンカになりそうです。
そうではなく、
「あなたは自分を無価値だと思っていることは理解しました。
しかし、私はあなたが無価値だということには同意できません」
承認はするけれど、同意はできない。
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