「認知処理療法⑥」5つのテーマの信念を考え直してみる
不安なニュースで寝不足になるとフラッシュバックが起こります。
そして昔の絶望感を思い出して、
解離状態になり感情が薄くなってしまいまた。
1つ目は「安全」です。
自分に対する安全と、相手に対する安全ついての信念を見直してみます。
大きなトラウマ的出来事が起こる前まで、特に危険もなく安全に過ごし、
「自分自身を守れる、世界は安全」と考えていた場合、トラウマ的出来事により世界は安全だという「信念」が壊されます。
逆に、繰り返し危険な目にあって逃げることも出来ない状況で
「自分自身を守ることはできない」と考えていた場合、
「信念」を確信します。
自分の安全に対するネガティブな信念(スキーマ)により症状が現れます。
・いつも不安
・危険に関するイメージが突然浮かぶ(フラッシュバック)
・イライラ
・少しの事で驚き、身体が覚醒状態になる
・将来の危険についての強い恐怖
そしてネガティブな信念(スキーマ)が強化されてしまいます。
●自分自身を危険から守ることができない
●外に出れば傷つけられる
●恐怖感=実際に危険な状況を意味する
「自分を守れる、世界は安全」と考えていた場合、
トラウマ的出来事と思考とのズレを考え直していきます。たとえば、
→危険な事は滅多に起こらないが、可能性はゼロでは無い。
しかし今の自分は、役に立つスキルをたくさん知っている。
全てコントロールすることはできないが、
今後PTSDになるような可能性を減らす対策はできる
というような、「ゼロか100」ではなく、「70:30」ぐらいの
信念に調整していく感じでしょうか?
降水確率の雨30%みたいな。
元々「自分を守ることはできない」と考えていた場合は、
トラウマ的出来事によってネガティブな信念(スキーマ)が強化されます。
「私には自分の安全を維持する能力や知識を備えようとし、
危険から身を守る為の行動ができる」
というようなバランスのよい考え方があって、
それに近づけようとする感じでよいと思います。
そう簡単に「信念」を変える事はできません。
トラウマによる症状は本能的なものが多いので、
まったく違う言語を習得するぐらい難しいと聞きます。
「危険だ」と考えるのは自覚するより早いので、
「バランスよく考えるようにしよう」と習慣づけるぐらいでよいと思います。
実際に危険な出来事を体験した人から見ると、
教科書のような綺麗ごとに聞こえると思います。
それが普通の反応だと思います。