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同病さん、いらっしゃ〜い!

トランプが大統領に就任し、イーロン・マスクのハシャギぶりが話題になっている。ハイル・ヒトラーを思わせるジェスチャーをしたりで顰蹙買いまくりだ。以前イーロンは「躁鬱的な傾向がある」と告白しているので、今は躁真っ盛りなのかなぁ…と思う。「同病相憐れむ」とは言うが、双極性障害というのはその人によって症状も色々なので一概には言えない。が、同じ病状の人には興味が湧く。少しでも救いになるエピソードがあれば…と祈るような気持ちで検索することもある。その結果、意外といるな〜躁うつの人、となる。アメリカでは1000人に一人の発病率らしいが、日本ではどうなのだろうか。

私自身、鬱と診断されてから躁うつとわかるまで随分病院巡りをしたので、まだ原因不明で治療につながっていない人も多いかと思う。そもそも躁うつというのが病気なのか性格なのか判断しにくい点もあり、特に躁状態の時本人はゼッコーチョーなので病識がない。鬱に堕ちた時に躁で使いまくったカード明細やら、うっかりノリでやってしまった異性が現れ愕然とするのだ。ただ本人がいくらでもお金が使える立場であれば問題ないし、やっちまった異性も丸く治れば問題ない。病気として治療が必要になるのは生活が立ち行かなくなったり、人間関係が壊れるような事態に陥った時だ。

私は仕事に行けなくなった時に鬱と診断され、その後家事や育児にも支障が出始めた。寝たきりになったり、要らないものに散財したり、酒に逃げたり、友達を無くしたりしているうちに躁うつとわかった。自分でいちばん「わたし、躁うつじゃないのかな?」と思ったのは中嶋らも氏の著書を読んだ時だった。故北杜夫氏も躁うつと言われている。昆虫好きの氏は蛾やら蝶やらをたんまりとつかまえて、夜のお茶の間にパァァッと放し子供達と昆虫採集を楽しんだそうだ。奥さんは嫌だったろうけど…なんだか他人事とは思えないなぁ。

リンカーンやチャーチルも躁うつと言われているし、マライヤ・キャリーやカニエ・ウェストも公表している。亡くなったエイミー・ワインハウスも躁うつだった。精神障害を持つ人は同時にドラッグやアルコールの依存症になるリスクが高い。自分も鬱で辛い時には「しゃっこいの一本打ってくれ」と思ったりするが耐え忍んでいる。酒飲んでODなんてダサいし、哀愁のゲロうがいは避けたい。

最近知ったが、こっちのけんと君も躁うつを公表している。年末は躁パワーで乗り切ったのでしばらく休みます、と言っているのを見て感心した。病識を持ち、自分で自分を労わるのはこの病気の場合特に大切だ。坂口恭平さんという建築家も躁うつと付き合いながらユニークな活動をしている。建築のみならず躁うつに関する著書も多い。

世の中にはいろんな病気があるけれど、なんでまたこんなやっかいな…と嘆いても仕方ない。病気を面白がるぐらいの不真面目さで私は生きている。
お馴染みの希死念慮と目が合う日もあるが、それも「生きてる証拠」と確認する。生きたいから、死にたくなるのだ。自分が理想とする「生」と違うから。だからって投げ出していいのかな?わかんない。わかんないから特殊清掃や樹海の話を一生懸命読む。自分が死んだ場合どうなるのか?元火葬場職員の下駄華緒くんのYouTubeを見たり、呪物コレクターの田中俊行さんのお話を聞いて自分が呪物にならないように気をつけている。それでも結局はわからないけれど、できればラグマットの上で死にてえと思う。

#双極性障害
#躁うつ病
#中島らも

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