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上に立つ者の「好み」で人が集まる
今日のおすすめの一冊は、山口謠司(ようじ)氏の『中国古典100話』(知的生き方文庫)です。その中から「教育は最も大事」という題でブログを書きました。
本書の中に『上に立つ者の「好み」で人が集まる』という心に響く文章がありました。
《其(そ)の君(くん)、発(はつ)を好めば、其の臣、抉拾(けっしゅう)す。》(楚三 一八九)
「発」とは「矢を発すること」、「弓を射ること」をいう。また「抉」とは、弓を放つときに右手の親指と人差し指にはめる象牙製の道具、「拾」は左肘につける皮で ある。
あるとき、楚の王が、どのようにすれば賢者を招くことができるかと客に訊(き)いた。 客は、「君主が弓を好めば、臣下は弓を射るための準備をして命令を待つといいます」と答えた。
つまり、臣下は、君主の好みをよく知っていて、気に入られるようにするものだというのである。 客は、先代の王が、細面の女性が好みであったということを例にして言う。「そのときは、皆食事を控えて、物にすがってやっと起き上がるほどに痩せた女性ばかりでした。
だから、賢者を集めようと思うのであれば、王が真の賢者を厚く迎えるような場をつくればいいのです」
《上に立つ者の「好み」で、集まる人材が変わる》
◆これは、現代でも同じで、王やリーダーでなくとも誰にでも言えること。たとえば、SNSで毎日、レストランや居酒屋などの食べ歩きの写真や記事を載せているなら、友人も同じように食べ歩き好きの人が集まる。
ファンコミュニティと同じで、発信者の人間性や人柄、趣味趣向によって人は集まる。勉強好きなら勉強好きな人が、本好きなら本が好きな人が、面白いことが好きなら面白い人が、集まってくる。
どんなことを発信するかで、そのがどんな人を求めているかわかる。
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