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ハイパワー・ポーズ

今日のおすすめの一冊は、川上徹也氏の『口にすればするほど なぜかうまくいく言葉』(三笠書房)です。その中から「新奇探索性とは」という題でブログを書きました。

本書の中に『「ハイパワー・ポーズ」はやる気を高める』という興味深い文章がありました。

何かうまくいったときに「ヤッター!」「ヨッシャー!」と口に出せば、さらに「いいこと」が起こる可能性が高まります。 理由はその姿勢にあります。それらの言葉を口に出すとき、あなたの姿勢はどうなっているでしょうか? きっと、手を握り、ヒジを曲げ、前や上に突き出すポーズをしていたりするのではないでしょうか?
これは、日本では「ガッツポーズ」と呼ばれているものです(和製英語で海外では通用しません。なぜこの名前がつけられたかは諸説あります)。 言葉だけではなく、このような姿勢にもやる気を高める効果があることが、ハ ーバード・ビジネス・スクールのエイミー・カディらの研究によって証明されています。
グループをふたつに分け、Aグループには体を大きく広げるようなハイパワー・ポーズを、Bグループには体を小さく縮めるようなローパワー・ポーズを2分間取らせます。そしてポーズの前後で採取した、それぞれの唾液に含まれるテストステロンおよびコルチゾールのレベルを測定しました。
テストステロンは、バイタリティを高めてくれる男性ホルモンです。やる気を 高めるドーパミンの分泌を促すもので、男女問わず分泌されます。コルチゾール は、副腎皮質ホルモンのこと。ストレス状況下で重要な役割を果たします。しかし、過度なストレスにより分泌が増えすぎると、免疫系や脳に影響を及ぼします。
ハイパワー・ポーズを取ったAグループでは、テストステロンが19%増加し、 コルチゾールが25%減少しました。一方、ローパワー・ポーズを取ったBグルー プでは、テストステロンは10%減少し、コルチゾールは17%増加しました。
つまり、体を大きく広げるようなハイパワー・ポーズは、幸福感ややる気を高め、ストレスを減らすという結果となり、体を小さく縮めるようなローパワー・ ポーズは、逆効果となるということです。 喜ぶときは、声もポーズも少し大げさにしてみてはどうでしょう。

サッカーや野球などの試合で、選手がうなだれてベンチに戻ってくるとき、監督が「下を向くな、顔をあげろ」と励ます時があります。下を向いているときは、うなだれて、気分が負けている証拠です。

逆に、ハイパワー・ポーズはやる気を高めると同時に、自己肯定感を高めます。やる気の出ない時は、ハイパワー・ポーズでパワーを充電しましょう。

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