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幸も不幸も、すべて心がつくり出す
今日のおすすめの一冊は、田口佳史(よしふみ)氏の『仕事で一生悩まないための 菜根譚の教え』(三笠書房)です。この中から「陰陽のバランスの取れた人に」という題でブログを書きました。
本書の中に「幸も不幸も、すべて心がつくり出す」という心に響く文章がありました。
何ひとつ不足のない恵まれた境遇で、何もかもがうまくいっていて、誰が見ても幸せそうに見える人だって、当人が自分を幸せだと思っているかどうかはわかりません。 逆に、どん底の暮らしをしていて、不幸を絵に描いたような人生を歩んでいるかに見える人だって、当人が自分を不幸だと思っているとは限りません。
自分が幸福か、不幸かは、自分がどう思っているかによって決まるのです。菜根譚はズバリ、こう明言しています。
《人生の福境禍区(ふくきようかく)は、皆念想より造成す。》(後集1)
「人の一生の幸不幸は、本人の心がつくり出したものだ」 この一言に続けて、仏教では人生の幸不幸というものをどう説いているかが述べられています。
「利益や欲望の心が炎と燃えさかると、人生は焦熱地獄のようになる。情欲に溺れると、その人生は苦海―苦悩がはてしなく広がる海のようになる。 わずかの間でも心が清められて汚れのない状態になれば、焦熱地獄も苦海も静まり、やがて彼岸にたどり着く」
心の持ちようがほんの少し変わるだけで、不幸がたちまち幸福に逆転する。 幸不幸はあなたの心しだい、というわけです。
余談ですが、これは「唯識論」と呼ばれる仏教の学説の一つ。「いっさいの存在は、ただ自分自身の識、つまり心がつくり出した仮のものだ」とする考え方です。 この唯識論に由来するのが、IT業界の人を中心とする多くのビジネスパーソンが 注目・実践しているマインドフルネス―心をいま・この一瞬に向ける瞑想なんですね。
◆幸も不幸も、自分の心が全部決めている。たとえ、自分が行きたかったところではない部署に配属されたとしても、その部署の仕事を楽しんでやる人もいれば、ブツブツと不平不満をいう人もいる。
要はどこに配属されても、どこに転勤になっても、そこに楽しみや面白味を見出すことができるかどうか、ということだ。思い通りにいかないのが人生。だからこそ、どんな境遇になっても、その場所、その時間を楽しめる人でありたい。
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