1人はぬかるみを、もう1人は星を見ていた
今日のおすすめの一冊は、ジョン・C・マクスウェル氏の『1勝九敗の成功法則』(知的生き方文庫)です。その中から「トライ・アンド・エラー4つのルール」という題でブログを書きました。
本書の中に「1人はぬかるみを、もう1人は星を見ていた」という心に響く一節がありました。
W・クレメント・ストーンは、第2次世界大戦中に夫とともにカリフォルニア州の砂漠へ移り住んだ若い妻の話を書いている。東部で生まれ育ったその女性には、砂漠は荒涼としたこの世の果ての土地に見えた。住居といえば、ネイティブアメリカンの村に近いところにあった掘っ立て小屋しかなかったし、英語を話せる人もいなかった。
彼女は1日の大部分をその家の中で過ごし、日中のうだるような暑さが収まるのを待った。夫が長期の旅に出かけたあと、彼女は母親に、家に帰りたいと手紙を書いた。数日後、母親から返事が届いた。「2人の男が、刑務所の鉄格子から外を見ていた。1人はぬかるみを、もう1人は星を見ていた」
これを読んで、彼女は目が覚めたような思いがした。状況を変えることはできないが、自分を変えることはできる。それからは、ネイティブアメリカンの隣人と友達になり、一緒に機織をしたり、陶器を焼いたりした。そして時間をかけて砂漠を歩き、自然の美しさに感嘆した。
突然、新しい世界が開けた。変わったものといえば、彼女の態度だけである。周囲の状況に気が滅入るようだったら、変化のときが来ているのかもしれない。「状況」ではなく、「態度」を変えるべきときが。自分を取り巻く状況を最大限に活かせるようになれば、あなたと夢の間に立ちはだかる、手強い障害は消えてなくなる。
人は、「他人を変えること」ができないのと同じように、「状況」を変えることもできません。しかし、自分の見方や態度が変わるだけで、状況は一変するのです。それは、「幸せ」を感じることと同じです。そこに、「幸せ」という現象や状況があるのではなく、自分が幸せを感じるかどうかで決まるからです。
砂漠に住んで、幸せを感じる人もいれば、それを不幸せと思う人もいます。「失敗ではない。うまくいかない方法を一万通り発見しただけ」と言ったのはエジソン。人は、見方や考え方によって幸せにも不幸にもなります。
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