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ときどきなまけ者になること

今日のおすすめの一冊は、齋藤孝氏の『心が強い人はみな、「支える言葉」をもっている』(アスコム)です。その中から「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」という題でブログを書きました。

《なまけ者になりなさい》(水木しげる)

日本では、人から言われたことや世間から期待されていることを丁寧にやる人を評価する風潮があります。

一方、自分の好奇心を優先し、主体的に見つけた課題に対してだけエネルギーを投入していく生き方というのは、一見「不真面目」かもしれません。でも、そうやってエネルギーを一気にそそいで行うから、大きな仕事ができるのです。

漫画界の巨匠、水木しげるはその典型。好奇心に任せて、妖怪やおばけの世界を追求して漫画にし、日本中の子どもたちに伝えました。

「なまけ者になりなさい。」は、そんな水木しげるの代表的な言葉であり、「幸福の七カ条」のうちのひとつ。「幸福の七カ条」とは、水木しげる自身が世界中を旅して幸福な人、不幸な人を観察してきた体験から見つけ出したというものです。 

第一条 成功や栄誉や勝ち負けを目的に、ことを行ってはいけない。 
第二条 しないではいられないことをし続けなさい。 
第三条 他人との比較ではない、あくまでも自分の楽しさを追求すべし。 
第四条 好きの力を信じる。 
第五条 才能と収入は別、努力は人を裏切ると心得よ。 
第六条 なまけ者になりなさい。 
第七条 目に見えない世界を信じる。
 

世間一般の成功や勝ち負けではなく、自分自身の「好き」や好奇心を大切にして生きていくあり方がよく表れている七カ条です。 

「努力は人を裏切らない」とよく言いますが、水木しげるは「努力は人を裏切る」と言います。 努力したからといって必ず報われるわけではないし、才能があるからといってお金持ちになれるとは限らない。でも、世間から評価されなくても、好きなこと、楽しいことに熱中すること自体が喜びであり、幸せなのです。

それを忘れなければ、 愚痴を言うこともないし、悲壮感を漂わせることはありません。 とはいえ、ときにつらいと感じることもあるでしょう。自分の好きな道に進んでいても、なかなか評価してもらえない、努力に見合う収入につながらないことはよくあります。

だから、ときどきはなまけることが必要だと言います。そうしなければ、乗り越えるパワーが湧いてきません。とくに中年期以降は愉快になまけるべき なのです。若い頃はなんとかなっても、だんだん身が持たなくなりますから。

《ときどきなまけ者になることが、幸福の秘訣》 

多くの日本人は、何か物事に取り組むとき、真面目で一生懸命にやりすぎる傾向がある。しかし、努力が必ずしも報われるわけではないことは、誰もが知っている。どんなに努力しても、うまくいくときもあるが、うまくいかないときもあるからだ。

常に、神経を張りつめすぎると、張った糸がプツンと切れることがある。それが、うつ状態。だからこそ、そんな時は、肩の力を抜くこと。ときどきはなまけ者になることも必要だ。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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