聞かれてもいないのに自分から話す人
今日のおすすめの一冊は、枡野俊明氏の『一日一戒 良寛さん』(自由国民社)です。その中から「しゃべりすぎはカッコわるい」という題でブログを書きました。
本書の中に「聞かれてもいないのに自分から話す人」という心に響く文章がありました。
良寛さんの「戒語」の中からいくつかを抜粋。(良寛禅師戒語)より
一、ことばの多き
一、はなしの長き
一、問わずがたり
一、てがらばなし
一、じまんばなし
一、おのが氏素性の高きを、人に語る
一、人のもの言いきらぬうちに、もの言う
一、さしで口
一、人の話のじゃまをする
「ことばの多き」とは、しゃべりすぎのこと。 「問わず語り」とは、人が尋ねないのに自分から語ること。 「差(さ)しで口」とは、でしゃばってよけいな口出しをすること。 「人のもの言いきらぬうちに、もの言う」とは、人がまだしゃべっているうちに、それをさえぎって話し出すこと。
これらの戒語の多くは、「俺が」「俺が」という自己中心的な考えを戒める言葉。 人は、どうしても自分のことを優先的に考えがちだ。 だから、利他ではなく、利己になってしまう。
伝教大師はそれを「忘己利他(もうこりた)」と言った。 自分のことは後回しにして、人に喜んでもらうことをしよう、ということ。
「聞かれてもいないのに自分からは話す人」はイタい人。
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