今日のおすすめの一冊は、火坂雅志(ひさかまさし)氏の『武士の一言』(朝日新聞出版)です。その中から「千利休の美意識」という題でブログを書きました。
本書の中に『「いそぐなよ、また急ぐなよ」とつぶやく』という心に響く文章がありました。
◆多くの人は、経営や人生において、絶体絶命の危機や、 度重なる試練が続くと、時として投げ出したくなることがある。 もう勝負はあった、これ以上は無理、と思い定めてしまうからだ。
本当は、その「無理」の先に希望があるのだが、渦中のときはそこまで考えが及ばない。 そんなとき、この島津公のこの言葉を思い出してみることだ。
『いそぐなよ また急ぐなよ 世の中の 定まる風の 吹かぬかぎりは』
どんなに退路を断たれようと、どこかに生きる道はある。 負けが決まったわけではない。 今は評価されていなくても、時が過ぎて、認められる人など、星の数ほどいる。 格好悪かろうが、何を言われようが、とにかく生き延びることだ。 生きていさえすれば、必ずやチャンスはめぐってくる。 早まってはいけない。
「いそぐなよ、また急ぐなよ」と呪文(じゅもん)のごとく唱え、人生を投げ出さずに生き抜いてみたい。
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