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自分が主演する舞台を観客席からながめよう

今日のおすすめの一冊は、志賀内泰弘氏の『他人と比べない生き方』(フォー・ユー)です。この中から「期待しない」という題で書きました。

もし、親しくなりたい人がいたとして、その人に一番期待することは「認めてもらいたい」という欲求です。「すごいね」と言ってもらいたい。「えらいね」と言ってもらいたい。「頑張ってるね」と言ってもらいたい…。しかし、そこまでではなくとも、日常の「挨拶」や「返事」「笑顔」ということも大事な承認です。

話をしっかり聞くというのも相手を認めることになります。傾聴の三動作という「うなずき」「あいづち」「おどろき」という三つの動作です。この三動作があると、相手は格段に話をしやすくなり、メチャメチャ満足度があがります。逆に、これがないと、私の話は「何も聞いてもらっていないな」、「無視されているな」、という疎外感や寂しさ、取り残された感を感じます。

人として一番寂しさを感じるのは、「無視された時」です。人から誰にも相手にされないときほど、寂しい時はありません。また、年齢を重ねて寂しさを感じることは「誰の役にも立っていない」と思ったときです。人が晩年、最も充実感を感じる時は「誰かの役に立っている」と思った時です。

しかしながら、これらの「自己承認欲求」も行き過ぎると、まわりは振り回されます。「私の実力はこんなはずじゃない」「なぜ、まわりはもっと認めてくれないのだ」と言われても周りは困惑するばかりです。心理学の基本に「過去と他人は変えられない」というのがあります。他人にどんなに強く期待しても、変わらないのです。

つまりは、自分が変わるしかない。それは自分の見方、考え方を変えるということです。それが、「期待しないこと」そして「思いを持たないこと」です。思いを持たないことを実践すれば、どんな事象が起きても怒ったり、悲しんだり、がっかりしたりすることはなくなります。

それを小林正観さんは「人間という肉体を借りて、味わいにきているだけ」と言っています。泣きわめくような悲しいことも、辛いことも、そう思ったら、かなり客観的に起こったできごとを見ることができます。第三者的に眺めることができます。

それは多分、自分で脚本を書いて、舞台の上で自分が主演して、それを観客席から見ているという感覚と同じかもしれません。そう思ったら、人の一生も面白く感じることができるような気がします。

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https://ameblo.jp/hiroo117/entry-12611602763.html


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