過去のことばかり考えていると老化する
今日のおすすめの一冊は、堀田秀吾氏の『「考えすぎない」人の考え方』(サンクチュアリ出版)です。その中から「考えすぎないほうが、行動力や幸福感が高まる」という題でブログを書きました。 ブログの詳細はこちら☞人の心に灯をともす
そのブログの中から、「過去のことを思い出すほど脳は老化していく」(理化学研究所 木村)について転載してみます。
理科学研究所の木村らはマウスを使った実験で、過去の記憶を長時間思い出すと、その記憶が脳にしまわれるときに「タウ」というタンパク質が蓄積されやすくなることを明かにしました。このタウタンパク質は、脳に蓄積すると記憶障害を引き起こすことが知られています。つまり、長時間過去の思い出にひたり、かつそれが頻繁になってくるほど脳が老化しやすくなるということなのです。
あのときはよかったなぁ…なんて、昔の仲間と集まってたまにならよいかもしれませんが、いつも昔のことを考えていると心身に悪影響を与えてしまうというわけです。そもそも私たちは不安が強い状況や自分に自信がないとき、過去のことを思い出して自信を取り戻そうとすることがあります。たとえば、学生時代の部活の話であったり、仕事の武勇伝であったり、中には10年も20年も前の話をまるで昨日のことのように鮮やかに話せる人がいますよね。
脳を健康な状態に保つにはある程度新しい刺激も大切です。それは体験であったり、人間観関係であったり、時には新しい風を吹き込むことが必要なのです。昔のことばっかり考えていたり、「こうなったらどうしよう…」という不安なシミュレーションばかりしているなぁと思ったら、なるべく考える時間を減らして、行動・経験に時間を使うようにしてみてください。
新しい行動をすると古い記憶は忘れていくということです。つまり、ちょっとくらいイヤなことがあっても、行動すれば忘れてしまうとも言えます。過去を生きるのではなく、今この瞬間を生きたほうがよいというのは、脳の観点から言っても同じなのです。
Facebookなどで、昔の若かりし日の写真を頻繁にアップする人がいます。また、会うたびに自分の昔の武勇伝を何回も繰り返して語る年配者もいます。過去の話しかできない人は、残念ながら、今、人に話すべき新しい取り組みをしていないということです。新たなチャレンジだったり、新しいお店に行ったこと、新しい本を読んだこと、新しい場所に行ったこと、新しい何かを学んだこと…。
いくつになっても、どれだけ「新しい」ことにチャレンジしたか、「新しい」ことを始めたかが、「老人」か「若者」であるかを決めます。若くあっても「老人」はいますし、年はとってはいるが「若者」もいます。年齢を重ねても、「新しい」ことを、始める人、チャレンジする人、には限りない魅力があります。
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