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不機嫌で相手をコントロールする

今日のおすすめの一冊は、藤本梨恵子氏の『いつもよりラクに生きられる50の習慣』(かんき出版)です。その中から『「変わっているね」と言われたら?』という題でブログを書きました。

本書の中に「不機嫌で相手をコントロールする」という興味深い文章がありました。

《人間の最大の罪は不機嫌である》(ヨハン・ヴォルフガング・フ・ゲーテ 詩人、劇作家) 

不機嫌な人と付き合いたいと思う人はいませんよね? 心理学の実験でも、モテる人の条件の一つに感情の起伏が激しくない人、いつも機嫌が良い人という結果が出ています。

では、なぜ世の中に不機嫌が溢れているのでしょうか? 実は、人は無意識に自分が不機嫌に振る舞うことによって、周りをコントロールしようとしているのです。 

ある芸人さんは若手の頃、朝まで飲み歩き、よく漫才の舞台に遅刻していたそうです。 自分が遅刻したにもかかわらず、先輩芸人さんに注意を受けないように、キレ気味つまり不機嫌な態度で現場に現れていたと言います。 

一般の会社でも不機嫌に仕事をすることで、周りの人から話しかけられたり、仕事を振られたりしないようにガードする人がいます。しかし、不機嫌は伝染します。気持ちの良 いコミュニケーションがとれなければ、報告・連絡・相談ができずに職場の雰囲気は悪くなります。 

幼い頃は、不機嫌になると親が機嫌をとってくれます。すると人は、自分が機嫌悪そうに振る舞うことで、自分に関心が集まり、自分の意見が通ると学習します。だから大人になってからも、無意識に不機嫌によって相手をコントロールしようとするのです。しかし、不機嫌による他者へのコントロールでは、人間関係はうまくいきません。

 恋人同士でも、彼女が拗ねて、彼が機嫌をとることを繰り返す場合があります。愛情のお試し行動です。あまりにお試し行動が続けば、相手はいつか嫌気がさしてしまいます。 

人は無意識に、不機嫌になっても許される人や場所を選んでいます。他人には見せなくても、家族には不機嫌な顔を見せる人がいるのはこのためです。いつでも自分を「気分の良い状態」=「機嫌が良い状態」にしておくことは、人間関係を良くするためにも、高いパフォーマンスを発揮するためにも重要です。 

私はコーチングの講座で、自分がすぐに気分が良くなるものを日頃から用意しておくことをすすめています。好きな飲み物、本、動画、アロマ、なんでもいいのです。私は嫌なことがあると、思わず笑顔になってしまう動物の動画を観て気分を変えるようにしています。 

キーボード入力を最も効率的に行う指の基本配置を、ホームポジションと言います。もしすぐに気分が良くなる顔のホームポジションがあるとしたら、それは笑顔ではないでしょうか? 

笑顔が免疫力や自律神経に良い影響を与え、ストレス軽減につながるという研究は、欧米を先駆けに日本でもいくつも行われています。 作り笑いだとしても脳は笑っていると錯覚し、ドーパミンやエンドルフィンなどを分泌し、緊張を緩和させます。だから、顔のホームポジションを笑顔にして、自分の機嫌をとるようにしましょう。 

《あなたの顔のホームポジションは笑顔ですか?》

不機嫌によって他人を操作しようとする、という経験がある人は多いかもしれない。たとえば、何かの拍子に怒ってしまうとすぐには笑顔には戻れず、一日不機嫌な雰囲気を引きずる。また、妻をコントロールするため、家の中ではいつも怒鳴ったり、否定したりして不機嫌でいる夫。

いつも、笑顔でいられる人でありたい。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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