ブランド人になろう!
今日のおすすめの一冊は、乙幡満男氏の『ブランディングが9割』(青春出版社)です。ブログも同名の題で書きました。
「人は見た目が9割」と言われます。アメリカの心理学者であるメラビアンによれば、見た目にとって大切なのは、表情が6割、話し方が3割、話す内容が1割、だそうです。商品や会社のブランディングの話はよくありますが、人のブランディングも必要ですよね。いわゆるパーソナルブランディング(セルフブランディング)です。
トム・ピーターズの「ブランド人になれ!」(阪急コミュニケーションズ)という本は、今から20年以上まえの2000年に出版されていますが、未だに色あせていません。
ブランド人の時代にようこそ。いたるところでホワイトカラー革命の火の手があがっている。この革命を無傷で生き延びられる人が、はたして何人いるだろうか。職の保証は灰塵(はいじん)に帰した。世の中はこれからどうなるのか。私の答え…また、職の保証が戻ってくる。
と言っても、みなさんが考えているようなものではない。新しい職の保証だ。いや、新しいと言っても、しばらく忘れていただけで、実はふる―いものなんだ。大企業なんてものが生まれるまえ、いやそのはるか昔、社会保障も失業保険もなかった頃、図らずも、ホワイトカラー労働者から元気と気骨と勇気を奪った「セーフティネットなるものがまだ存在しない頃、職を保証するものは、《抜きんでた技量》と《ネットワーキングの力》だった。
世間(市場)で通用する技量、ひとを感動させ、ひとから感謝される技量をもたなければ生きていけなかった。世間の評判と仲間の支援(これが当時のネットワーク)がなければ生きていけなかった。その頃にまた戻ると思えばいい。村の鍛冶屋のように古いといえば古いし、ハリウッドのように、あるいは世界のどこかのアパートの一室で、インターネットを使って仕事をしている人のように、新しいといえば新しい。
仕事には丹精を込め、自分が仕上げた仕事にはきちんと責任を取らなければならない(あなたの仕事を、社会は必要としているのだから)。この点については、昔も今も変わらない。ただ、評判が伝わる速度が、昔と今ではくらべものにならないだけだ。昔の職人は、仲間づきあいと世間の評判を大切にし、修練研鑽を怠らず、誇り高く、自分の腕一本を頼りに生きていた。これを現代の言葉になおすと、要するに、自分の名前をブランドにしていたのだ。
私はブランド信者である。ブランドが、マーケティングのペテンだとは思わない。消費者はそれほど馬鹿ではない。玉石を見分ける目をもっている。いいものは売れる。ブランドとして認知されたものは売れる。ジップロックやiMacやスターバックスをみればわかるだろう。ブランドは「信頼のマーク」である。名前やロゴを見ただけで、消費者は安心する。ブランドかどうかで、あらゆる商品とサービスがふるいにかけられる。
人間がブランドになるなんて、そんなひどい話はない。非人間的だ。人間の尊厳はどうなる。そう言って怒る人もいるかもしれない。みなさんはどうか知らないが、私はすこしもそうは思わない。ブランドになった人間をイメージしようとして、私の頭にまっ先に浮かぶのは、ベンジャミン・フランクリンやスティーブ・ジョブズといった人たちだ。私は会社人間(ましては会社奴隷)よりも、そういう血筋の人たちのほうが好きなのだ。
自分をブランド化して、ブランド人になる!これから生きて行く上で、本当に大切なことだと思います。
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