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患部だけに焦点を当てず、痛みの根本原因を探ろう

はじめに

肩が凝ったら肩を揉む。腰が痛いと腰に湿布を貼る。多くの人が痛みや不調を感じたときに、まず患部にアプローチをかけます。
しかし、その方法で症状が改善しないこともしばしば。なぜでしょうか?
その答えは痛みの「根本的な原因」が他に隠れているからかもしれないからです。

体のシグナルとしての痛み

痛みや不調とは、体が出している「シグナル」です。しかし、そのシグナルが出ている場所が、実際の問題の根本であるとは限りません。
痛みを単純に和らげるだけでなく、根本的な原因を解明することが重要です。

《補足情報》
痛みや不調は、体が出している「シグナル」という表現は一般的ですが、医学的にはこれを「症状」と言います。症状は体内の何らかの異常や不調を知らせるための警告信号とも言えます。この「警告信号」は、神経系と疼痛物質(サブスタンスP、プロスタグランジンなど)によって伝達されることが多いです。

根本的な原因を解明するためには、画像診断(MRIやX線)、血液検査、筋電図などの医学的検査が必要とされます。これによって、症状の背後にある問題を特定し、適切な治療方針を立てることが可能となります。

補足情報解説者・ヒロ成増接骨院院長

1. 身体的要因 : 痛みの根本原因として最も一般的に考えられるのは、身体的な損傷や疾患です。例えば、関節炎、筋肉痛、内臓疾患などがあります。

2. 運動機能の問題 : 姿勢の悪さや、運動量の不足、あるいは過度な運動が原因であることもあります。

3. 心理的・精神的要因 : ストレスや緊張、不安などの心理的要素が身体に影響を与えることもあります。

4. 生活習慣 : 食事、睡眠、運動などの日常の生活習慣が痛みや不調の根本原因である可能性もあります。

5. 環境的要因 : 仕事場や自宅の環境(例:椅子の高さ、照明、気温など)が体調に影響を与えている場合もある。

6. 代謝・内分泌の問題 : 例えば、糖尿病や甲状腺の問題など、内分泌系が関与する場合もあります。

7. 薬物や治療による副作用 : 一部の薬や治療が体に副作用をもたらし、それが痛みや不調の原因であることもあります。

8. 身体の使い方の問題 : これはもっと広い意味で、身体全体が何らかのバランスを失っている状態を指します。例えば、自律神経の乱れなどが考えられます。

9. 年齢との関連 : 加齢によって身体が自然に変わり、痛みや不調の原因になる場合もある。

10. 遺伝的要因 : 一部の痛みや不調は、遺伝的な要因に起因する可能性も考えられます。

これらの要因は複雑に絡み合い、一つの痛みや不調に複数の要因が影響を与えることもあります。根本的な原因を解明するためには、多角的なアプローチが必要です。

中医学の教え

中医学には「通ずれば痛まず」という言葉があります。これは、痛みの原因が血流の滞りや老廃物の蓄積である場合が多いと指摘しています。
そのため、患部だけでなく、その部位を制御している神経や筋肉にも目を向ける必要があります。

実例

  1. お尻の痛み: お尻を直接押すだけでなく、その神経が通っている背中や腰にもアプローチすると緩和した。

  2. 肩こり: 浅い呼吸が原因であり、鎖骨周辺をほぐすと楽になった。

  3. 腰痛: もも裏の筋肉をほぐすことで症状が改善した。

  4. 頭痛: 頭痛の原因は緊張型であり、首や肩のマッサージによって緩和された。こちらは頭部だけでなく、首や肩にも繋がっている筋肉と神経が影響している。

  5. 膝痛: 膝の痛みがあるが、実は足首の不安定性が原因で、足首を固定することで痛みが減少した。

  6. 胃痛: 食事の内容が原因であり、食生活を改善することで症状が改善した。これは胃だけの問題でなく、全体的な食生活と密接に関わっていた。

  7. 手首の痛み: 手首が痛むが、実は前腕の使い方が影響しており、前腕を治療することで手首の痛みも改善した。

  8. 不眠: ストレスが原因であり、リラクゼーションや瞑想によって改善した。これは単に睡眠の問題だけでなく、心理的な要素が大きく影響していた。

  9. 足の裏の痛み: 実は骨盤の歪みが影響していた。骨盤を調整することで、足の裏の痛みも緩和された。

  10. 肘痛: 肘の痛みがあるが、実際には肩や腕の筋肉のバランスが崩れていた。それらを調整することで、肘の痛みが改善された。

  11. 歯痛: 歯が痛むが、それは顎関節の問題に起因していた。顎の位置を調整することで、歯の痛みも減少した。

  12. 耳鳴り: 耳の問題ではなく、頸椎の状態が影響していた。頸椎を治療することで症状が緩和された。

  13. 背中の痛み: 実は足裏のアーチの低下が原因で、インソールを使用することで痛みが改善された。

    各症状が本当の根本原因によって引き起こされている場合が多く、その原因を特定と対処が重要です。

まとめ

痛みや不調には、その場その場での対処法も大切ですが、最も重要なのは「根本的な原因」を特定しアプローチする事です。それにより、より効果的な治療やケアが可能となります。

もし体に痛みを感じたときは、患部だけでなく全体を見つめ直し、適切な対処を考えましょう!

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