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生きづらさを感じている、全ての女性にみてほしい映画。(ネタバレなし)

 病気になってから、なぜ働くのか、なぜ生きるのか、ということに、悶々とする時を長く過ごしました。

 その憂鬱を、優しく吹き飛ばしてくれる映画に、出逢いました。

 「批評家100%、観客95%」という驚異の高評価を叩き出し、第97回米アカデミー賞国際長編映画賞のインド代表に選出された映画。

 正直、私もこの評価を目にしなければ、上映開始当日にみにいかなかったと思う。数字はただの評価でしかないけれど、今の時代に必要な映画だと感じました。ぜひこの評価を信じて、騙されたと思って見てほしい!

 ※「RRR」を観て、インド映画は戦闘が多すぎて無理…と感じた方もぜひ。暴力シーンはほとんどありません。安心してください。

 私自身、現在の結婚という制度に懐疑的なタイプです。また、今の日本において「いい年なのに結婚していないこと」が生きづらさを感じる1つの理由だと自覚しています。それでも、「花嫁」という単語が入っている映画をみようと思ったのは、異なる環境に居る女性の視点で捉えたかったから。
 対照的な二人のヒロインを中心に、登場人物がそれぞれ、少しずつ変わっていく。そんな素敵な時間を共有して、私の凝り固まった考えが緩み、変化が怖いものではないと考えるようになりました。
 
 観覧後、パンフレットも買いました。その中の、ライターのISOさん、たかのてるこさんをはじめ、全てのコラムもよかったです。

 そして、観覧後に発見した、監督からのコメントが、とても沁みました。

" 大事なのは、観客が自分でたどり着くこと。 "  キラン・ラオ監督

 カーストをはじめとする暗い過去を背負ってきたインドの、この後の爆発力。特にインド女性のパワーに、世界全体が鼓舞される日も近いのだろうと予感させる映画でもありました。その皮切りは、まもなく行われる大統領選かもしれない。今後、インド系の血を引くハリス氏の躍進にも注目したいです。


まっすぐな眼差しを放つヒロイン、ジャヤ。