読書感想文 チェゲバラ最後の真実
チェゲバラ最後の真実 レヒナルド ウスタリス アリセ
チェゲバラがボリビアでの革命運動中に暗殺される。当初ボリビア軍発表ではチェは戦闘中のダメージで1967年10月8日死亡と発表されたが、この本の著者であるレヒナルドさんがチェの遺体を10月10日に確認したところ、まだ死後硬直がなくぬくもりがあったことや、遺体は心臓を打ち抜かれいたが、それは至近距離から放たれていないとおかしいことで著者は戦闘中に死亡したのではなく、暗殺されたものだと確信し調べる。
この本の著者はジャーナリストであり医者である。医者であるからこそ、ゲバラの遺体に近づくことが出来たし、ジャーナリストであるからこそチェの暗殺の真実やチェが目指した社会について知らしめることが出来た。
ジャーナリストとしての調査量は半端なものではなく長年にわたって調べてあり、信憑性を持たせるために多角的に分析し証言を集めている。
チェが暗殺された日はそこの場所にいたかのような描写が記されてあり、最期の時までゲバラは戦うのを諦めなかった。この本は前半にゲバラのボリビアでの戦い、後半はゲバラの生い立ちからキューバ革命までが記されている。
ゲバラは青年期に二度にわたる南米旅行で南米はろくな教育を受けられず、政権から搾取されている現状を知る。そこでゲバラは武力でないと革命を起こせないと悟る。そこから行動を起こし、フィデルカストロと出会いキューバ革命を成し遂げる。チェはキューバ人ではないのにもかかわらずだ。
ゲバラは厳格なまでの几帳面さと物事を理解しまとめる能力が凄まじく、革命運動家以外でも政治家となっても活躍しただろう。ゲバラの死が残念でならなかった。
実際現状に満足できずにうだうだ文句を言うだけの人がほとんどだと思う、そこをゲバラは武器を手にし行動を起こすことが出来、革命を成し遂げたのだからすごいと思う。信念と覚悟が凄まじいのだなと思った。
勿論僕はそんな信念と覚悟はない。