愛媛の旅ものがたり🍊🐟
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道後温泉に行って温泉に入らないというのは、
ディズニーランドに行ってディズニーランドのアトラクションに乗らない、ショーも見ない、ただランドのベンチに座ってランドの空気を吸って帰るのと一緒だ。
道後温泉でそんなことができるのは、道後温泉関係者か常連客、ディズニーランドなら風間俊介さんくらいだろう。
しかし、友達と午後に現地集合し、夕方に道後温泉に着いた私たちは、まさかの事態に遭った。
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道後温泉本館の入口付近へ向かうと、人だかりができていた。
風呂上がりとは言い難い人たちが本館を後にして、こっちへ向かってくる。
なんだか嫌な予感。
入口のスタッフの方に、温泉に入りたいと告げると、「チケットは昼頃に売り切れました」という答えが返ってきた。
うそーーーん!
完全に舐めていた。
温泉っていつでも誰でも入れるんだと、、。
ゴールデンウィークの道後温泉恐るべし。
ため息混じりで道後ハイカラ通りをてくてく歩く。美味しいは裏切らないので、熱々のじゃこ天は美味しかった。
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代わりになるような温泉がないか探しつつ、
てくてくてくてく。
うん、もう仕方がない。
素直にこの現実を受け入れて、ひとまずご飯を食べようじゃないか
ということでお店に入る。
そこで食べたのは「さつまめし」
ご飯の上に薬味をのせ、鯛のすり身と伊予の味噌でできた出汁をかけて食べる南予の郷土料理
ああ〜、説明を読んだだけで分かる。
私が好きなタイプの料理だ。
だが、いざ料理が運ばれてくると、
鯛のすり身がこの白い出汁に見事に紛れ込んでいるものだから、
この中に鯛がいることなんてすっかり忘れていて、
見た目がそっくりな冷や汁の味を想像しながら一口食べた。
すると、味噌のコクとごまの香ばしさの中に、鯛のうまみがギュンッと凝縮されていて、予期せぬ鯛の存在に驚きおののいた。
ご飯をみつめても鯛がいないはずなのに食べると鯛がいるのだ。かくれんぼがお上手なこと!
さらに、冷や汁よりもどろっとしているから、出汁がよくご飯に絡み合う。
あ〜、スプーンが止まらない!!
もし、初めて愛媛へ旅行に行く知り合いがいたとする。
その知り合いには、愛媛でぜひとも鯛めしを食べて欲しいし、鯛めしかさつまめしかと言われたら、やっぱり鯛めしは外せないかもしれないけれど、
さつまめしだって鯛めしに引けをとらない美味しさだよ〜と言いたい。
でも、やっぱり愛媛では鯛めしを食べたいだろうから、可能な限りでいいから旅行中のどこかにさつまめしを入れて欲しい。もしくは、2回目の愛媛旅行でさつまめしを計画の中に入れて欲しい。
人の旅行計画を邪魔する気などさらさらない。
けれど、「愛媛は鯛めしだけじゃないよ〜。さつまめし美味しいよ〜。」と、
ぼそっとその知り合いに伝えたい。
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愛媛でもう1ヶ所訪れた先は、宇和島市。
宇和島城に行ったり、みかん狩りをしたり。
みかん狩りは温州みかんの時期ではなかったので河内晩柑狩り。
それにしても、みかんの木って本当にかわいい。低木にオレンジ色の丸っこい物体がぽつぽつと実っているのがかわいい。
りんごの木だったらこれが赤色になっているのかな。想像するだけでかわいい。
所々にオレンジ色の丸い物体が点在しているのも、みかんがサンサンと照らす太陽の光をいっぱい浴びているのも、みかん畑の中にいる友達もみんなみんなかわいくて、あ〜かわいいね〜かわいいね〜とばかり言っていた。
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さて、宇和島で食べたもののご紹介!
お待たせいたしました!
いや、お待たせしすぎたのかもしれません!!
ご覧あれ!これがほづみ亭さんの宇和島鯛めしです!!
\\キャー!!//(黄色い歓声)
鯛の刺身に生卵とタレを絡め、それをご飯にかける。
「キーラキーラ光る、うーわじまのー鯛めーし♬」
(……🙂)
先に一口食べてうなだれている友達を見て笑いつつ、私も一口食べてみる。
ぐわ〜〜〜〜!お口の中が竜宮城〜〜〜!
魚は鯛しかいないけどね!
でも、口の中が豪華絢爛なお城で、プリップリの鯛が今にも踊り出しそうで、竜宮城のある海の底に溺れそう、、。
友達の反応に笑っていた自分がまさか同じようにうなだれるとは
本当に人のこと笑っちゃいけない
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(序章と四万十編)
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