コロナ禍採用Ⅳ; 勝敗
1日の感染者数が日々最高数を更新し、経済の話題はもっぱら景気後退とGDPの落ち込みの話で盛り上がってますね。失業率は、予想値を上回り、まさかの0.1ポイントの改善で、メディア的には失業を煽るつもりが、「よくなってるやん」とツッコミながら予定稿を削除したのではないでしょうか。
何はともあれ、緊急事態宣言中のデータが反映されてた結果がこれなので、見た目としては、コロナの第1派は、過去の有効求人のストックで持ち堪えた形になったのではないでしょうか。
そのせいもあって、有効求人倍率は、グッと下がって来ています。その裏側では、自粛中もしたたかに採用を展開していた勝ち組採用が見えてきます。
有効求人倍率
○令和2年6月の有効求人倍率は1.11倍で、前月に比べて0.09ポイント低下。
○令和2年6月の新規求人倍率は1.72倍で、前月に比べて0.16ポイント低下。
※厚生労働省 一般職業紹介状況(令和2年6月分)について
グラフを眺めていると、先月からの月間有効求人数の「減少数」はその前2ヶ月に比べると緩やかになってきている反面、月間有効求職者数がじわじわと上がってきているように見えます。これは、第1波後に就職活動を再開しているからではないでしょうか。
求職者数がどんどん蓄積していき、有効求人倍率を引き下げていくことが、一つの懸念です。仕事がしたくても決まらないという風潮が全国的に蔓延すると、それこそ不景気感が実生活に侵入してきてしまいます。何としてでも全国的に採用人数を増やしていくことが大事なのではないでしょうか。
完全失業率と雇用形態別雇用者数
今回の番狂わせは、完全失業率が前月よりも0.1ポイント減少しています。つまり、よくなってる。
そこで、確認しておきたいのは、雇用形態別雇用者数
※総務省統計局 労働力調査 (基本集計) 2020年(令和2年)6月分より(単位:万人)
正社員の雇用者数は、対前年で、+30万人。去年より多いやん。
このデータは、遅行データと、どっかの誰かが言ってて、3月・4月の採用の数字になる。ということは、コロナ禍採用Ⅱ; 4月の雇用状況からみえる、したたかな採用戦略。で言及してました、
コロナ禍でどさくさに紛れて、採用がバッチリできた
は、「やっぱりな!」ということなのではないでしょうか!! 当時、マーケットの状況が冷え込んでなかったので、そんな気がしてた。
なので、結論的に、コロナ禍で採用自粛を判断してしまった経営者は、もったいないことをしてたのかもしれません。
ちょっと今更になってしまいました。2ヶ月前に結論出せてれば、採用自粛を止められたのにちょっと残念。もっと違ったアプローチが必要でした。
しっかり採用してるところは、どんな時でもしたたかに狙ってますね。経営的には、ほんとに正しい。こういうところで競争力に差が出るんでしょう。
景気後退局面だそうですが
こうした中、昨日、景気の拡大局面から後退局面への転換点を表す「山」を2018年10月と政府が暫定認定しちゃいましたね。もはやコロナ関係ないですね。
今日から「今の日本は景気後退してる」と定義しないとです。景気後退の視点で考えると、景気拡大、革新なき終幕 71カ月間で後退入り政府認定(日経新聞 2020/7/30 23:25 (2020/7/31 5:13更新))で表されている、グローバルの中での日本の数値や順位が辛辣に並びます。
はっとして、「こんなにひどいのか。。」と気付く瞬間です(ぜひご一読を)。
採用戦略としては、先ほどのコロナ禍での採用と同じで、不景気こそ採用強化です。取れない人が取れるようになる。そして、1秒でも早くグローバルに目を向けて、世界のスピード感に遅れないようにしないとですね。ただでさえ、日本の人口は減ってるんですから。
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