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カジュアル面談で大切にしている3つのこと

こんにちは、辻田(@Hiroki_Tsujita)です!

わたしは現在、株式会社スープストックトーキョーにて、中途採用と人事企画を担当しています。
今回は、中途採用において実施している「カジュアル面談」についての記事です。
採用に関わる皆さんに読んでいただけると嬉しいです。

早速ですが、結論からお伝えします!
わたしがカジュアル面談で大切にしていることは、こちらの3つです。

📝カジュアル面談で大切にしていること
1.カジュアル面談は誰のための時間か?を明確にする

2.カジュアル面談では「課題」を正直に伝える
3.カジュアル面談のゴールは、選考に進む人を増やすことではない

それぞれについて詳しく説明していきます!


1.カジュアル面談は誰のための時間か?を明確にする

カジュアル面談は、候補者のための時間(=候補者が知りたいことを知るための時間)と位置づけています。
このことを面談の冒頭でお伝えした上で、中身に入るようにしています。

大前提として、カジュアル面談は選考の場ではありません(面談≠面接)。
候補者に「選考へ進むかどうか」を判断してもらうために、必要な情報を提供することを目的として、カジュアル面談を実施しています。

そのため、面談では基本的に「企業側の担当者が質問を受けること」がメインになりますが、もしこちらから質問をする場合は、それが「自分が知りたいだけの質問」ではなく「候補者にとって有意義な面談にするための質問」になっているか?を自ら問うようにしています。

当たり前ですが、「志望理由」などは聞きません(そもそもカジュアル面談は、志望度を上げるための場)。

候補者のキャリアにおける関心などを確認しておくと、それに沿った説明ができるので、以下のように質問の意図を明らかにした上で聞くようにしています。

●●さんの関心に合わせた会社/事業の説明をしたいと思っているので、いくつか質問させてください!

●●さんのWillと、私たちがお任せしたいことの重なりについて具体的に説明したいので、●●さんが今回の転職を通じて実現したいことについて聞かせてください!

こういった質問をすることで、候補者の方が知りたいことや、大切にしている価値観を知ることができます。
それらを受けて、会社や事業、募集ポジションに関する説明の内容をカスタイマイズすることで、候補者にとって有意義な面談になるよう努めています。


2.カジュアル面談では「課題」を正直に伝える

カジュアル面談で大事なスタンスは「課題を正直にお伝えすること」です。

「課題ばかりお伝えすると選考に進んでもらえないのでは?」という不安も無くはないのですが、それよりもメリットのほうが大きいと考えています。

まず、課題を隠してみたところで、入社いただいたらすぐにバレてしまいますし、結果的に良くない入社後のギャップを生むだけです。

私たちの仕事の多くは、課題解決の連続です。
取り組んでいただく課題を正直にお伝えした上で、それに対してワクワクするか?取り組みたいと思うか?を、候補者の方にジャッジいただいた上で、選考に進んでもらうのがよいと考えます。

また、課題をお伝えするときは、それとセットで「解決するために必要な要素」「解決によって得られるインパクト」をお伝えするようにしています。

例)いま私たちが直面している課題は●●で、それを解決するために●●のようなアプローチが必要だと考えています。そのためには●●や●●のスキルが求められるため、今回の募集ポジションでは、●●に関するスキルや経験を重視して採用を進めています。

企業や組織の良い面ばかりを語るのではなく、課題を正直に、包み隠さずお伝えすることこそが、一緒に課題を解決してくれる仲間に出会う一番の近道になります。


3.カジュアル面談のゴールは、選考に進む人を増やすことではない

カジュアル面談のゴールは、単に「選考に進む人を増やすこと」ではないと考えています。

一見すると、選考に進む人を増やすことは、カジュアル面談のゴールのように思えます。
でも、いくら選考に進む人を増やしても、入社できるのは1ポジションにつき1名ということであれば、やみくもに母集団を増やすことは(とくに中途採用においては)有効なアプローチとは限りません。
(大量採用するケースと、採用チームの人員が潤沢なケースを除く)

では、カジュアル面談におけるゴールとは何なのでしょうか?

わたしは、「今すぐ一緒に働くことにならなかったとしても、一人のビジネスパーソンとして、今後も繋がり続けたいと思ってもらえる関係性になること」だと考えます。

極端な例ですが、「100人とカジュアル面談をして、1人採用に至ったけど、99人とはその後は特に関わりがありませんでした」というのは、採用目標は達成しているものの、少しもったいないように感じてしまいます。
その99人のうち、全員とはいかなくても、数名の方から、何らかのタイミングで想起してもらえる存在になっておくことは、ビジネスにおけるさまざまな可能性を拡げてくれるはずです。

ただし、相手の方に「一人のビジネスパーソンとして、今後も繋がり続けたい」と思ってもらえるかどうかは結果論であり、いわゆる「これだけやればOK」といった必勝法のようなものはないので、とにかく愚直にやるしかないです。

これまでお伝えした「候補者にとって有意義な面談にするための質問」「課題を正直にお伝えすること」は、一定ポジティブな効果があると思います。

私の実体験として、カジュアル面談を実施した後、選考には進まなかったものの、以下のような関係性になれた方々がいます。

・募集ポジションにマッチしそうな知人を紹介してくれた方
・半年後に別のポジションで応募してくれた方
・似たような組織課題に向き合っている人事担当者を紹介してくれた方
・友人の出産祝にスープストックトーキョーのギフトを利用してくれるようになった方
・ほかの企業に内定が決まった際に連絡をいただき「スープストックトーキョーのカジュアル面談で、自分のWillが整理できた」と言ってくれた方

本当にありがたい気持ちでいっぱいです。

カジュアル面談を「採用」という枠組みの中だけで完結させずに、「仕事全般(ひいては人生)」におけるさまざまな繋がりに結びつく出会いになるかもしれない!と考えると、カジュアル面談に対する向き合い方も変わってきそうです。


ポイントまとめ

  1. カジュアル面談は誰のための時間か?を明確にする

    • 候補者のための時間(候補者が知りたいことを知るための時間)

    • 選考の場ではない

    • 質問をするときは「候補者にとって有意義な面談にするための質問」になっているか?を確認する

  2. カジュアル面談では「課題」を正直に伝える

    • 課題を伝えること=入社後のギャップを減らすこと

    • 課題にワクワクしてくれる人=一緒に課題解決してくれる仲間

  3. カジュアル面談のゴールは、選考に進む人を増やすことではない

    • 「今すぐ一緒に働くことにならなかったとしても、一人のビジネスパーソンとして、今後も繋がり続けたいと思ってもらえる関係性になること」がゴール

    • 「採用」だけでなく「仕事全般(人生)」における繋がりに結びつくもの

以上、カジュアル面談で大切にしている3つのことでした。
これが完成形だとは思っていないので、今後もさらにUPDATEしていこうと思います!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
「スキ」を押してもらえると、今後の執筆の励みになります!

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