リフカムのカスタマーサクセス育成研修ができるまで
こんにちは!リフカム事業責任者の小田です!
リフカムはRefcomeやRefcome Teamsといった専用ツールを通じ、多くの企業様のリファラル活性化支援をしている会社です。
お客様がツールを使いこなし最高の成果を出すサポートをする役割として、当社にはカスタマーサクセス(※CS)という職種があります。
SaaS事業者にとってお客様の成功は事業成長の生命線。
ということで当社は昨年度、CSの提供サービスクオリティを上げるべく、CSチームの業務改革に取り組みました。
今回は取り組みの1つである、CS育成研修作成の軌跡をご紹介します!
・リフカムにご興味頂いている方
・業務の属人化に課題を感じているCSの方
・CSチームの戦闘力向上に興味のある方
上記のどれかに当てはまる方は是非読んでみて下さい!
取り組みの背景
取り組みを始めたのは昨年の5月頃、約1年前です。
当時の状況としては
・取引社数は急増中(ありがたい。。)
・既存のCS中核メンバーが退職や産休に入る
↓↓
・新たにCSメンバーを多数採用する必要がある
といった具合でした。
一方で、当時のCSチームは「チームプレイ<個人技」の色が強かったです。
そのため、ツールの運用ノウハウが属人化しており、
以下の問題が起こっていました。
・新人が必要な知識、スキルを習得するのが大変
・既存メンバーが必要情報を収集する効率が悪い
これらの問題を解決し
新入社員含め、CS全員が最速で最多のお客様をリファラル成功に導ける状態を作る必要がある。
ということで運用ノウハウ属人化解消の取り組みがスタートしました。
課題の設定
運用ノウハウ属人化の解消には、以下の順序で課題を設定しました。
・課題1:運用の型化
リファラルが成功するツール運用の型を定義します。
・課題2:必要な知識、スキルの定義
運用の実行伴走にあたり、CSが修得すべき知識、スキルを定義します。
・課題3:学習コンテンツの制作、運用
必要な知識、スキルをどうやって学ぶかを企画します。
・課題4:成果の測定、改善
成果を測定し、課題1~3を改善していきます。
それぞれのプロセスで苦労した点、工夫した点がありました。今回はプロセスのコアである課題1~3について以下に詳述します。
課題1:運用の型化
まずは各担当者に、成功しているお客様がどんな取り組みを行ってこられたかを詳細にヒアリングしました。
分かったのは、お客様毎にツール導入の目的や課題感が少しずつ異なる中、運用をガチガチに統一するのは難しいし、あまり本質的ではないということです。
一方で、成功しているお客様の事例を紐解くと「形はそれぞれで若干異なるけど最低限これはやってるね」という共通項も多く見えてきました。
共通項を抽出することで、全てのお客様がトライすべき取り組みの型を発見し、オンボーディング内容を再設計しました。
内容に興味がある方は、一部を公開しておりますので以下のnoteなどを覗いて見て下さい!
課題2:必要な知識、スキルの定義
最適な運用の型が定義できても、お客様の業務プロセスに運用を定着させることができないと、成果はついてきません。
なので次は、お客様のツール運用の定着をサポートするためにCSが修得すべきスキル、知識の定義を行いました。
※およそ1日がかりで行ったMTGの風景
CEOの清水も参加しました!
こうしたプロセスを踏んで出来た知識、スキルの定義図はコチラです。
他業界からの転職者も多かったので、HRに関連する必要知識は多く研修コンテンツの中に入れました。
また、最適な運用の型をお客様の業務プロセスに定着させるための、各種MTGのファシリテーションのスキルも主な項目の1つです。
作成の過程でリフカム社らしいなと思ったのは、修得すべきを知識・スキルに留めず、CSが持つべきマインドセットも併せて再定義したいとの声が大きかったことです。
・なぜ自分がリフカムに入社に入社しようと思ったのか
・CSという役割で何を実現したいのか
・お客様にどのようになってほしいと思って仕事と向き合っているのか
「CS足るもの、自分が仕事に向き合う動機=WHYをお客様の前でも語れるようにするべき」という思想に紐づき、以下のような研修内容も作成しました。
※研修ドキュメントの一部を抜粋。
課題3:学習コンテンツの制作、運用
知識、スキルが定義出来たらそれらを学習コンテンツに落としていきます。
知識の項目では講義動画を撮影し、修得テストを実施したり
スキルの項目はロープレ動画を撮影し、合格基準を決めて運用しました。
学習コンテンツを作成、運用する上で大切にしたポイントは2点あります。
1点目は、CSの全メンバーが作成に絡むことです。
定義したスキル、知識のうち、この項目は●●さん得意だよね!社内で研修コーチやってもらえますか?といった形で、CSの全メンバーに担当領域を持ってもらいます。
そうすることで、取り組みに対して全メンバーに当事者意識を持ってもらいやすく、得意領域を明確にすることで担当者のエンゲージメント向上にも繋がります。
2点目は、テストの結果をslackで広報することです。
特にロープレを実施した際には、そのメンバーの「良かった点」「改善点」をチーム全員で共通認識として持つことが大切です。
そうすることで、自然と「ここは●●さんが得意なので意見を聞いてみよう」であったり、「この部分は●●さんの苦手領域なので、コツをシェアしよう」といった、チームの協働が促進されます。
やってみた結果どうだったか
大きな成果としては以下3つだと振り返っています。
1つめは新人の独り立ちまでの期間の大幅短縮です。
研修の作成後、複数人が入社を意思決定してくれました。
その中には入社前から研修動画を個人で閲覧し、入社初日には一通りのことが大体分かっている、という状態まで仕上げてきたメンバーもいました。
独り立ちには今まで平均2カ月以上かかっていたところが、1か月未満で基準をクリアするメンバーも現れ、目に見えて劇的な変化だったと振り返っています。
2つめは運用改善のスピードと確度が上がったことです。
研修作成前はツールの運用が属人化しており、1人1人が最適な運用を模索していました。研修作成の過程で運用の型ができ、1つの型に対して全員が改善を模索するというサイクルが生まれたことで、上記のような効果が生まれたと考えています。
3つめはCSの生産性が上がり、成功しているお客様の割合が増えたことです。
様々な変数があるので100%この取り組みの成果だとは言い切れませんが、CS1人当たりが担当できるお客様の数、成功しているお客様の割合共に、半年ほどで飛躍的に改善しました。
総論、かなり工数はかかりましたが、やって良かったな~と振り返っています。
あとがき
今回はリフカムのCSチームの育成研修作成までの過程を振り返ってみました。業務の棚卸の意味も込めて、今後も折を見てこういったnoteを書ければと思います!
本取り組みの企画実行に当たり、諸々アドバイスを頂いたENERGIZE社の高橋さん、本当にありがとうございました。
さいごに
・個人的に他社さんの取り組みも吸収して自組織に還元したく、リフカム小田と情報交換してもいいよ!というCSの方
・noteを読んでリフカム社で働くことに興味を持ってくれた方
・リファラル採用を自社でも成功させたいと目論む人事担当の方
こういった方がいらっしゃればTwitterかFacebookでご連絡を頂けますと幸いです!お待ちしております~!