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目に良いのはブルーベリー?実はニンジンだ! 出版原稿No.31

 目に良い食べ物は何ですか?非常によく聞かれる質問です。ブルーベリーが有名ですね。しかし、実際はなかなか回答が難しい質問なのです。

 目が悪くなった症状は様々ですし、食習慣や生活習慣を聞いてみないと、何が足りないのかわからないからです。したがって、詳細を聞かないと、「目が良くなるのはXXです!」と一言では言えません。

 拙著「最新の視力研究で導き出した 何歳からでも目がよくなる方法」では、人によってことなる目の症状をチャート形式でわかるようになっており、かつ「目に良いとされる食べ物」が目のどの部分に効くか、表一覧になっています。とても分かりやすい自負していますので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。

 さて、今回投稿では拙著に記載したにもかかわらずやむなく編集でカットされてしまった、視力2.0の私が毎日食べている目に良い食べ物、を掲載します。

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目に良いのはニンジン!

 ニンジンは目にとって重要なビタミンAを含みます。これは欠乏すると夜盲症(夜間など暗い場面になると、かなり視力が悪くなる)を発症してしまうほど大切な成分です。

 第二次世界大戦では、イギリス軍のエースパイロットであるジョン・カニンガムがニンジンをたくさん食べていた、彼がドイツ軍の爆撃機を多数撃墜できたのはニンジンのおかげだ、という情報が流布されました。

 しかしこれはイギリス軍が開発した高精度レーダーのことを秘匿するために流したウワサ、ともいわれており、真偽は定かではありません。

 しかし、前述の通りにんじんはビタミンA他、カロテノイドや、ビタミンC、食物繊維などの成分を含み、目にも体全体の健康にも非常に良いものです。

 裸眼視力2.0の私も毎朝生の人参をカットして食べています。ニンジンは一年中手に入り、生で食べられるため料理の必要がなく、指定野菜*のため価格も安い、という特徴があるため、私は視力アップアドバイスでも、生のニンジンを食べることを推奨しています。
*指定野菜とは、農水省が定めた野菜の品目で、補助金などで生産量が確保されているものです。

ある日の朝食。生野菜の中にニンジンあるでしょ?

 しかし、パイロットが食べていたものと言えば、ブルーベリーのほうが有名なのです。何と、人から人へ伝わるうちに途中でニンジンがブルーベリーに置き換わってしまったのです!

ブルーベリーは目に良い?
 もともと根拠の薄い話で、第2次世界大戦時、イギリス空軍夜間戦闘部隊のエースパイロット、ジョン・カニンガムの夜間視力が優れていて、彼がブルーベリー好きだった、というエピソードが、ニンジンからブルーベリーにすり替わってしまったのです。

 この辺りの経緯は定かではありませんが、可食部の重さ当たりの価格はブルーベリーのほうがニンジンよりはるかに高く、販売側が利益が出るからでしょう。

 しかし今では、ブルーベリーにはアントシアニンが豊富で、健康に良い効果が期待されています。視力改善、抗酸化作用、脳機能の向上、血糖値の安定化、心臓の健康促進などがあります。どちらかというと、アンチエイジングのような効果ですね。

 科学的根拠は増えていますが、あくまでも食品やサプリメントであり、劇的な効果はありません。

 ところでにんじんは、ビタミンAなど、網膜に寄与するものでした。したがって、機能する場所が違うのです!したがって、どちらも必要なものです。目の症状によって何がベストかは違う、ということがニンジンとブルーベリーにも言えますね。

 ニンジンもブルーベリーも眼に良い効果は間接的にはありますが、直接これを食べれば目が良くなる!という食べ物ではありませんし、そのような食べ物は存在しません。偏った食事では健康は手に入らない、ということです。バランスよく食べましょう!

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 本投稿は拙著「最新の視力研究で導き出した 何歳からでも目がよくなる方法」の原稿で提出したのですが、何と書籍では「ほうれん草」にすり替わっていました!

 編集者様が、より分かりやすいものにしてくださったのでしょう。ほうれん草はビタミンAもCも豊富で、これまた目に良いことで有名な食べ物です。

 個人的には、ほうれん草って、毎日食べるだろうか?と思っています。えぐみの原因になるシュウ酸も含まれ、調理しないと食べにくいです。わたしは生で食べられて、かつ値段も安い「ニンジン」がベストだと思うんですが、なんと拙著でもすり替えが起きるとは…!

 人から人へ伝わっていく過程で、元の情報や思いが変わっていくのを実際に体験することができしました。人間社会っておもしろいなと思う人は、ぜひスキしてください!


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