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週末に考える子育て戦略のアイデア(4)

壁は必ず出現する、という知識とその対応

どんな習い事でも、勉強でも、子供の前に必ず壁は出現する。これはお子さんと持つ親御さんなら、誰もが経験することではないでしょうか。

普通、子供たちは自分の壁を自分の方法で乗り越える。でも、それは我流がどこまで通用するか、という試験に近く、壁を乗り越えることが巧みな子供と、そうでない子供では結果に雲泥の差が出てしまう。

日本の子供たちの挫折って、すごく多いのか少ないのかはわからない。しかし、新しい壁が出現した時、日本人の大人がどう対応しているかが、そのまま子供たちにも受け継がれているなら、変化や障壁に強いとは思わない。

勉強であれ、スポーツなどの競技であれば、私自身は「子供の価値を毀損するものではない」という信念があるため、どんな成績でも子供自身の価値を疑わないようにしている。これは基本のキ。

勉強でも、スポーツでも前に進んだり、少し高みを目指すと必ず壁は出現する。ここで、2つの観点からこの「壁の対応」を考えてみる。

1.マインドセット(心構え)
2.メンタルモデル(物事をどう解釈し、行動に転換するか)

マインドセットは、あらかじめある程度は伝えておくことができる。「壁は出現するんだよ」「でも、壁を乗り越えるほど、見える景色は美しくなっていくから」。1つの壁を乗り越えると、その分野で5人に一人、10人に一人の存在になる、という伝え方は意外に子供心をくすぐる。笑

ただし、マインドセットは事前の心構えなので、実際に壁に突き当たったのちは、メンタルモデルのほうに移行する。

現実に対して、どう解釈してどう反応するか(行動するか)という部分は、事前の心構え(マインドセット)の範囲を超えているからだ。私自身は、問題解決の多くで「壁の近くをうろつく」ということを実践している。

壁の近くをぶらぶらしながら、問題解決の糸口が転がっていないか、壁に亀裂や穴が空いていないか、もしくは偶然梯子がかかっている場所がないかを気楽な気分で定期的に散歩しながら探していく。

壁の近くをうろつくには、「気楽に」「構えない」ことが大切。なぜなら、ねじり鉢巻きのような精神状態だと、疲労するのも早くなってしまうから。子供は、タフな状況では大人よりも諦めるのが早い。慣れてないから。

壁を嫌わない、嫌わせないということも大切。できないことがあると「あそこに近づきたくない」という子供は、それだけで成長の機会を逃すので、損をしていると思う。壁の前で子供を批判すれば、子供は壁を嫌いになる。

重要なのは、「乗り越えたい壁の近くをうろつくこと」を習慣化することだ。うろつくことが目的なので、いちいと結果や成果を求めなくていい。
が、結果としてうろついていることで、壁を乗り越えることができたという経験は、じつは何度もある。

振り返って重要なことは、子供が壁を乗り越える体験は、たいていの場合大人(この場合は親)のメンタルモデルを模倣していることが多いことだ。その意味で、親の問題解決力は、子供に伝播する。

ここで、復習のために振り返りたい点。

1.マインドセット(心構え)
2.メンタルモデル(物事をどう解釈し、行動に転換するか)

壁を乗り越えるには、この2つの要素を区別して考えておくこと。もう1つ大切なことは、親として、大人の側が問題解決力の幅を広げる努力をすることでしょうか。

「なんでこんなことができないんだ!」という反応は、簡単だけどお互いに成長しない。大人の当たり前が、子供にはないのは冷静に考えて当然。

子供を見ていていつも思うのは「好きだ」「面白い」という感覚を、どこまで活用できるかということ。これを貫くことで、人生を面白く楽しみながら、壁もどんどん乗り越えられたら、どれだけ素晴らしいか。。。

今週末も、理想を目指しながら(足元の)現実に対処しましょう。笑


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鈴木博毅  / いつもあなたを応援する!ビジネス戦略コンサルタント
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