採用活動は恋愛である
エンジニア採用は「難しい」という声をよく聞く
「難しい」のは確かだが、私にとっては、「プロダクト開発」のほうが遥かに難しい。
それは、どういう視点での比較かというと「不確実性」が段違いだと思う体。
プロダクト開発における「不確実性」に比べると採用活動における「不確実性」は低いと考える。
具体的には、採用活動は、時間をかければかけるほど実る。
つまり、不確実性を容易に自分で潰せる。
これは採用がうまくいっているスタートアップどの会社でもお話していることだと思う。とはいえ、スカウト作業は単調な作業で億劫になるのもわかる
では、私はどんな思いで採用活動に時間を使っているか。
それは、「採用活動は恋愛である」という信念のもとで向き合うことだ。
これにより、一人ひとりとの向き合いやスカウト作業も決して単調な作業ではなくなる。
実際にこの活動の成果として、1年前は私一人だったPIVOT のプロダクト組織が現在、今後の入社予定の方も含めて10名を超えている。
今日は、そんなお話をしていきたい。
採用手法を恋愛に置き換える
まず、採用活動の方法は以下が一般的である。
まず、採用活動は恋愛であると例える以上、これを恋愛の手段に置き換えてみる。
こう考えると、①が有効だと感じるが、のリファラル採用は、知り合いの母数、タイミングという外部要因が多く、計画的な進行は難しい。
③が向いている方も多いと思うが、仲介してくださるエージェントとの理解度のすり合わせと相性によるボラティリティが大きい。
そこで、私は②を主な手段として活動している。
スカウトはラブレターである
では、そんなスカウトに話を向けてみよう。
たいていの方がこんなスカウトを送ってないだろうか?
この内容を恋愛に置き換えてみる。
お分かり頂けただろうか?
興味を持った点が「その人じゃなくても、多くの人に当てはまる」
この罠に陥りそうな時、私は「スカウトとはラブレターである」という意識で取り組む
といった点に興味を持った背景があるはずでそこを深掘りして、その人にしか当てはまらない内容であることが、相手に気持ちを伝える方法だと考える。
例えば、こんな感じだろうか
ラブレターだと思うと、
「その人でなきゃいけない理由」「その人にも嬉しい未来をどう提供できるか」という2つの視点で考えられるのではないだろうか。
採用面接はデートである
さて、スカウトも叶い、カジュアル面談、一次面接から採用プロセスが始まる。
ここも、スカウト同様に数が増えるほど、効率化という名目での画一化が始まる。
いわゆる「採用ステップは4回の面接」「約1.5ヶ月かかる」「給与や働き方は正社員だとこのくらい」といった具合に。
これも恋愛に置き換えてみよう。
果たして、「私のデートプランはこちら」「告白までは4回のデート」「頻度は2週間に一度」などとこちら側の独りよがりを突きつけるだろうか?
採用候補者にはそれぞれの状況がある。
① 既に退職済で、他社も進行している人
② あくまで良い会社があれば転職もありと考えている人
③ フリーランスのため、業務委託で、かつ今の仕事が落ち着くタイミングでカチッと切り替えたい人
④ 正社員だけでなく、起業の道も同時に考えている人
⑤ 今の仕事をクロージングしてから移りたい人
このそれぞれのパターンで「転職したい時期」「求めるスピード感」「プロセスの中で会いたい人」「選びたい働き方」が画一的な訳がない。
常に採用面接はオーダーメイドであり、それぞれに向けた準備やプランを用意するべきである。それはまるでデートのように。
ちなみに、私のチームがどれだけオーダーメイドかはこちらの投稿が物語っている。
採用オファーは告白である
さて、いよいよ最終ステップのオファーの話をしよう。
ここまででわかるようにオファーとは一世一代の告白である。
これからともに歩むためのスタート地点に立てるかどうかは、どれだけ思いが相手に伝わるかであり、こっちがどれだけ伝えた(気になっているか)ではない。
「給与はこのくらいです」「あなたへの期待値はこのくらいです。」のみでは事足りない。
人生の大事な時間を賭してくれる相手に対して必要なのはもう一つ。
「この組織で自分といっしょにいることで、どんな成長機会を提供できるか」である。
これはまさにキャリアプランを指す。
つまり、それまでの採用プロセスの中で、候補者の方の目指すビジョンと自社で用意できる成長プランを重ねて、短中長期に渡り、どんな時間を過ごせるかを提示できるくらいにこちらの解像度を上げる必要がある。
これが誠意であり、本気の告白だと考える。
とはいえ、採用という恋愛活動は続く
そう入っても恋愛との違いもある。
それは、1対1で終了ではなく、ポジションによって次々と続いていくことである。
私達も例外ではない。
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