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受験勉強はナンセンスですが、挑戦することは面白い

今になって振り返ってみると、人生で初めて強い挫折感を味わったのは私立中学受験の失敗でした。仕方なく地域の公立中学に通いました。2年生に進級した時、ふと『次は絶対受かってやる』と思い、高校からの入学に挑戦しました。それからの2年間は人生の中で一番勉強したと思う期間でした。

小野道風(おののとうふう)

花札に小野道風が傘をさして蛙が柳に飛びついている絵があります。『柳に小野道風』といいます。道風は平安時代の書道の名手ですが、公家なのに子供の頃は字が下手で、歌も下手、学問もできなかったといいます。

そんな道風が自分は生まれながらに才能に恵まれていなかったと諦めの気持ちを抱えながら雨の日に散歩していた時、柳の葉に飛びつこうとする蛙を観ました。

しかし蛙はなかなか柳の葉を捕まえられません。飛びつこうとしては落ち、を何度も繰り返し、ようやく柳の葉に捕まる事ができました。その光景が道風が精進努力をするきっかけになったといいます。それから歌道に精進し、書道に精進し、ついに日本一の人になりました。

確かに何度も努力し続けなければ花は開きません。『いくらやっても駄目だ』と思う事もあります。そんな時は続けるかやめるかを決めるのは『自分だ』と認識する事です。誰かが『もうやめてもいいよ』とは言ってくれません。それを決めるのは自分です。

続けていればいつかは成果が出てくるのに、その可能性を断ち切ってしまうのは勿体ない事です。そう思ったら『もう少し頑張ろう』という気持ちになります。これが大事です。

次に目標とする勉強の成果をリアルに想像する事です。イメージトレーニングという言葉がありますが、未来の自分を具体的にイメージする事により、夢は現実になります。外国語の勉強であれば自分がその国に行って楽しそうに人々と話している姿を思い浮かべるのです。イメージを想像する事によって夢は現実に近づきます。ただその歩みは象のように遅いのが普通です。

だから自分でニンジンを用意するのです。いわゆる自分へのご褒美です。ご褒美は食べるものが一番おすすめです。人間はどんな状況でも食べなくては生きていけないからです。

『今日はこの本をここまで読み終えてから食事をしよう」とか、食事の前にやる事を決めておく事です。継続する事の喜びを造るのです。努力がなかなか実らないという事はありますが、結果が全くでないという事はありません。やめずにずっと続けていけば、必ずいつかは結果がでます。

受験勉強の内容が生きていく上で役に立っているかどうかは疑問ですが、立ちはだかる壁を突破する時の心構えと目標に向かって努力を続けるという経験は大いに役立っています。 

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