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掃除

掃除が行き届いた所には神仏が宿るといいます。そういえば神社やお寺は建物が古くても掃除や整頓が行き届いています。掃除をする事は深い意味があるみたいです。掃除した後、綺麗になった部屋に入ると『ああ、気持ちがいい』と感じます。塵や埃が拭われて身辺が整う事で心も整います。心にも塵や埃が積もります。その代表的なモノが悩みや迷い、不安や欲望といったものです。

それらは煩悩という事になりますが、美しい生き方を邪魔するのがこの煩悩です。一心に掃除をしていると心の塵や埃が剝がれていきます。やり終えた時の爽快感やさっぱりした気分は塵や埃が消え去った事でもたらされるものです。朝に最もふさわしいのが、そんな整った心の状態です。そこで毎朝5分でいいので、掃除する事には意味があります。

その日ごとに掃除する場所を決めて、今日はキッチン、明日はレンジ、明後日はトイレ、その次は玄関と言う風にすれば5分でも十分綺麗にする事ができます。掃除をしている間は拭く事、掃き清める事に専念して何も考えない事です。1週間とか10日単位で主だった箇所の掃除をするローテーションを組めば、一巡りすると家全体が綺麗になります。

家を綺麗に保つ事はいつも整った心でいる事に直結します。

自分の持ち物

以前ハノイのホーチミン記念館を訪れましたが、彼の持ち物の少なさに感動しました。2Fの寝室にベッドとテーブル、食器のセットと短波ラジオだけでした。『本当に好きで必要な物』しか置いてないのです。そして壁のない1Fには会議用のテーブルと椅子が10脚ほどあるだけで、そこで閣僚や将軍との会議をしたそうです。死ぬまで国民に愛され続けた彼の生き方が伺えました。

自分の趣味や生活スタイルをよく理解し、それに沿ったものしか置くべきでありませんし、どこに何が置いてあるかはちゃんと把握しておくべきです。私の場合は自宅に大好きな家族がいる、ペットがいる。自分の大好きな花が飾ってある。お気に入りの手作り家具がある。好きな音楽が聴ける。自分の大好きなお風呂や寝室がある。そういった事があるかどうかで人生の楽しさが違ってきます。

自分の家の整理整頓が得意な人は人生の整理整頓も上手です。自分のやりたい事が分かっていて自分がどこに進むべきかを分かっています。

よく仕事が忙しくて部屋を片付けられないとか、時間が無くて片付けらえないという人が居ますが、これは逆です。家が片付いてないから仕事がはかどらず、時間に余裕がないのです。整理整頓すると思考力や創造性が豊かになり、アイデアも出やすくなります。

換気とトイレ掃除

『自分はついている』と感じている人は行動的になります。たくさん行動するので当然たくさんの結果を生み出します。失敗する事も当然ありますがそれでもプラス思考ですから直ぐに克服して良い結果を生みます。このプラス思考になる秘訣が換気とトイレ掃除です。

汚れ部屋の住人は窓を開けて換気する習慣がありません。換気をしないので、部屋は息苦しく重い空気が漂っています。その場にいるだけで疲れてしまうような空気です。窓を開けようとすると『窓を開けないで』と言います。『虫が入ってきてしまうから』『外の匂いが嫌だから』という理由を言います。

どんな理由があるにせよ換気をしていない部屋は人のやる気を削ぎます。あらゆることのモチベーションを奪い去ります。窓を開けて換気する事でよい風の流れを作り『気持ちいい』という情報を脳に与えられます。そこに理性的な判断はありません。『気持ちいい!』という感性は理性を上回ります。

トイレが『臭い!』『汚い』と不快な感性を与えると、理性的な判断をするまでもなく不快な感情を蓄積します。ここを掃除し、きれいな水の流れを作る事が大切です。すると健康的な深い呼吸を取り戻し、脳が心地良さを感じてプラス思考になり、行動的になります。

地球儀

僕は身近に地球儀を持っています。どうしても心が乱れて落ち着かない時は心の中に地球を置きます。そして見つめます。それも上から俯瞰します。地球が回っている。回りながら太陽系を動いている。『なんて丸いのだろう』『なんて静かなのだろう』『なんて美しいのだろう』そのうちに呼吸が穏やかになっていき、いつの間にか大きなビジョンを手にしている自分に気付きます。

高校生の頃ワンダーフォーゲル部に属していた私は山で泊まり、早朝に朝日が昇るのを見に行くのが大好きでした。霧が晴れた後、雲海から顔を出す太陽と自然の美しさはすばらしかった。『地球さん、あなたに勝てる芸術家はいません』あの時の刻一刻と流れていく時間を今でも思い出します。

朝日は気持ちいい

好奇心も同じです。ある仕事の時だけ『好奇心を持とう』『興味を持とう』と思ってもうまく行きません。普段から目に映る事、耳にする事に興味を持たずに、仕事の時だけ『さあ、スイッチを入れよう』としてもそれは無理。所詮それは表層的な好奇心に終わり、確固とした経験として根付きません。

毎日の生活に鍵があります。先ずは自分が触れる事に心を開きましょう。『何が見えますか、何を感じますか?』『なんて心地いいのでしょう』もしくは『何でちょっぴり不快なのでしょう』そう自問自答しながら周囲のもので特に気になるモノを見付けましょう。そして『なぜか?』を考えましょう。これが有意注意です。

僕のベッドルームちょっとモノが在り過ぎか


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