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Q&A 均等呼吸法はヨガの基本の呼吸法だと思います。でも、私には自然呼吸にみえます。通常ヨガは腹式呼吸とききますが、違いますか?

【回答】

ヨガの呼吸法、プラナヤーマに関するご質問ですね。
ヨガでは、肉体や精神をコントロールする為に基本の呼吸法を基に約40種類もの呼吸法が編み出されたと言われています。呼吸法は、単に息の出し入れに習熟することではなく、プラーナ(気)をコントロールすることです。プラーナはイメージの力によってコントロールされるので、常に意識して呼吸を行うことが重要です。

さて、ヨガの基本となる呼吸法ですが、「完全呼吸法」とよばれます。均等呼吸法、片鼻呼吸法もこの呼吸法が基本となります。完全呼吸法は腹式呼吸と胸式呼吸の両方を合わせたような全体呼吸法と呼べるような呼吸法です。お腹(丹田)に意識を向けるので、ヨガ式腹式呼吸と考えることも出来ます。

腹式呼吸といっても実際お腹が呼吸するわけではありません。呼吸は肺で行われています。でも、意識を身体の一点、お腹、丹田に留めて置くことで、集中が高まり、プラーナのイメージがしやすくなります。そのため、お腹を意識した呼吸は呼吸が深くなり、心肺機能が充分に活性化され、肺に備わる能力が引き出されるのです。そして、ヨガの呼吸は吸う時も吐く時も「鼻」で行います。

プラナヤーマの基本、ヨガの完全呼吸法は以下の通りです。
まず、安楽座、蓮華座(パドマアーサナ)どれかの坐法で坐ります。椅子にかけたままでも良いです。

(1) 吐息(レーチャカ)

意識は丹田、おへその下あたりにおきます。お腹を引っ込め腹筋を意識的に収縮させ、古い空気を鼻から絞り出すように、吐き出します。

(2) 保息(クンバカ) 

そのまま息を止めます。1、2秒止めます。

(3)吸息 (プーラカ) 

お腹の筋肉を緩めると、横隔膜が下がり、肺は膨らみ自然と鼻から入った新鮮な空気に満たされます。身体が呼吸とともに膨らんでいく部分に沿って意識も一緒に移動します。息を満たし終えると、お腹は伸びて下腹は引き込められています。

(4) 保息(クンバカ)

 1、2秒息を止めます。肛門を締め、肩の力を抜きます。下腹部(丹田)がプラーナで満たされているイメージ。

再び (1)吐息(レーチャカ)

できるだけ長く息を下腹に止めて置くようにゆっくり吐き出します。
そして(2)(3)(4) と繰り返します。

保息「クンバカ」ですが、
吸息: 保息:吐息= 1:4:2 が基本と言われる事が多いですが、1:1:1や1:2:1でも構いません。

均等呼吸法はこの呼吸法の息を止める「クンバカ」保息がない呼吸法と考えて下さい。

呼吸法をあまり難しく考えないでくださいね。息はしっかり吐ききれば、考えることなく自然に吸うことができますから。まずは、均等呼吸法から。無理をせずにゆったり深く、滑らかな呼吸を目指して行い、ストレス緩和の日常生活に役立てて下さい。

均等呼吸法=吸う長さ1:吐く長さ1
完全呼吸法=胸式呼吸+腹式呼吸
*自然呼吸は不随意呼吸(自分の意思でコントロールしない呼吸、無意識呼吸)

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